Search This Blog

Monday

疲れ果てた旅人たちへ / Antique Print by GEORGE BARRETT Jr with Vintage Frame


19世紀の画家ジョージ・バレット・ジュニアによる作品を版画に仕立てた、風情あるアートフレーム。












しっかりとしたウッドフレームに納められた、風情あるアンティーク・プリントは、そこに在るだけで19世紀英国の空気が感じられるような一品です。


どんな由来のある作品なのでしょうか。


まず注目したいのは画面中央下部の文字。

WEARY TRAVELLERS - GEORGE BARRETT Jun

右下には以下の文字がみられます。
Vincent Brooks Day & Son



GEORGE BARRETT Jun(Jr)/ジョージ・バレット・ジュニア(1767-1842)とは英国のランドスケープ・アーティスト。父親はアイルランドの著名な画家、GEORGE BARRETT Sr/ジョージ・バレット・シニア(c.1730-1784)です。父親に絵の手ほどきをうけたジョージ・バレット・ジュニアは、イングランドのロイヤルアカデミーで展覧会を開くなどして活躍していました。

この版画は、そんな彼の作品を版画に摺り上げたもの。オリジナルは1820-1830年代頃に描かれ、版画自体は19世紀後半、フレーミングは1950年代頃と思われます。


また、Vincent Brooks Day & Son とは1867年創業、ロンドンに本店をおいていた大手のリトグラフ制作会社のこと。ヴァニティ・フェア(1868-1914に英国で発刊されていた雑誌。現在のアメリカの週刊誌とは異なります)において、眼玉企画というべき、著名人を取り上げたカリカチュア(風刺画)を多色刷りリトグラフで製作していたことでも有名な会社です。



そして「WEARY TRAVELLERS」は作品のタイトル。日本語に訳せば「疲れ果てた旅人たち」となります。



道端の丸太に腰掛けた夫婦。
よくみれば、妻の腕の中には幼子が眠っています。
夫の足元にはまだあどけない少年と、主人家族への忠誠を誓った一匹の犬。

ほの暗い森を抜けたはるか先には、淡い光につつまれた数軒の建物があります。

4人と1匹はそこへ向かう途中なのでしょうか。
疲れ果てた彼らは、いつ歩き出すことができるのでしょうか。


暗いタイトルながら、はるか先の淡い光をみていると、そこはかとない希望が湧き上がってくるような、味わい深い作品。


フレームはやや明るめの色の木製。
しっかりとモールディングで取り囲まれ、なかなか良いフレームのように思います。
マットは表情のあるゴールド。
暗くなりがちな作品を、品よく色彩豊かに演出しています。


人生という旅にちょっと疲れた時。

画面の中の彼らとともに一休みしながら、淡い希望の光につつまれた目的地へ想いを馳せてみるのはいかがでしょうか。



◆England
◆推定製造年代:オリジナルc.1830-1840年代 版画19世後半 フレームc.1950年代頃
◆素材:紙・木・ガラス・他
◆外箱サイズ:幅約31.6cm 奥行き約1.8cm 高さ約26.7cm
◆重量:660g
◆在庫数:1点のみ


【NOTE】
*古いお品物ですので、フレームには小傷や汚れ、アタリ、材の離れが、作品には変色がみられます。詳細は画像にてご確認ください。
*画像の備品は付属しません。
*上記ご了承の上、お求めください。




アイテムのご購入はショップにてどうぞ。
こちらのバナーからご来店いただけます。

http://toddlowrey.com/?pid=134237529


Todd Lowrey Antiques
by d+A