イングランドのアーティスト、アダム・バインダー作の傑作フィギュア。
不思議な姿をしたタツノオトシゴ。
その名のとおり東洋では竜の化身として、またギリシャ神話では海の神・ポセイドンのシンボルであり、強さと権威の象徴だったといわれてきました。また、昔のヨーロッパの人々は、タツノオトシゴは亡くなった漁師達の魂を最後の旅の為に運ぶ役目だと信じていたともいわれています。馬のような、龍のような独特の外観、そして縄張り意識を持たずつがいで子育てをする穏やかな習性から、平和の象徴として愛されてきた側面ももちます。
今回ご紹介するのはそのタツノオトシゴのフィギュアです。
製作はイングランドのアーティスト、アダム・バインダー/Adam Binder。
もともとは「ハーモニーキングダム」の造形アーティストの一人だったアダム。
2001年に独立し、イングランド・コッツウォルズで自分の工房を立ち上げ、「Adam Binder Editions」として彼独特のこだわりに満ちた作品をつくってきました。基本的には限定生産で、追加の生産はないことから、彼の作品は世界中でコレクターズ・アイテムとなっています。素材は大理石の粉と樹脂をまぜた独特のもので、しっとり、ずっしりとした質感と巧みな発色が作品の魅力をさらに高めています。
今回ご紹介するタツノオトシゴは二度見必須の凝ったフィギュア。
ごつごつとした表面をもつ小さな壺状の物体。
よくよくみれば、小さなタツノオトシゴが何匹も集まり、ひとつの塊となって息づいているのがわかります。足元には更に小さな小さなタツノオトシゴの赤ちゃんもみられ、一体何匹いるのかわからないほど。
この作品のタイトルは「Reef Riders」。アダム・バインダーの「スペシャルモーメント・シリーズ」の中の一体です。
スペシャルモーメント・シリーズは、多数の個体がひとつの壺のような形に集合したフィギュア。上部がポコリと外れ、中になにか入れられるようになっているのが特徴です。その動物を象徴するような小さなオマケが入っているのがお約束。今回は内部底に小さな小さな蹄鉄がふたつ、並んで入っているのが確認できます。「Riders」に引っかけてのアイテムなのではないでしょうか。
ちなみに英語の「Reef Riders」とは「Reef/リーフ/岩礁」の「Rider/ライダー/乗り手、騎手」という意味。タツノオトシゴの英名が「Seahorse/シーホース/海の馬」であることから名づけられたと思われます。製造数は少なく、世界限定250体のうち121体めの一品。
実は2013年から彼はブロンズ彫刻を主体とする活動をしており、小さな作品はほとんど作らなくなりました。
ブロンズ彫刻はとてもとても素晴らしいものですが、それはまさに「芸術」としての存在となっているため、彼独特の造形センスが活かされた小さな作品を多く揃える悦びは、年々難しくなっていくのは間違いありません。
アダム・バインダーの希少な傑作小品は、手に入れるともう手放せなくなる、蠱惑的な魅力を秘めています。今もし貴方が手に入れることが出来るなら、手に入れておくべきひとしなであるといえるでしょう。
世界中で250人だけが手にすることを許される、龍の化身。
貴方のお手元で、そっと飼ってみてはいかがでしょうか。
◆England
◆製造年代:2007年
◆素材：石材・樹脂等
◆サイズ：高さ約7.8cm
◆専用箱サイズ：11.2×8.2×7.5cm
◆本体重量：52g
◆在庫数：1点のみ
【NOTE】
＊新品ではございませんが、とても良いコンディションです。
＊専用箱が付属しています。
＊箱には保存時についたと思われる若干の擦れやつぶれがみられます。
＊詳細は画像にてご確認ください。
＊画像の備品は付属しません。
＊上記ご了承の上、お求めください。
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Todd Lowrey Antiques
by d＋A
