英国アンティーク、帆船モチーフのブックエンド。
英国のアンティークフェアで手に入れた、素晴らしい重量をもつブックエンド。
台座には以下の文字がみられます。
IRON BARQUE MACQUARIE
まず「BARQUE/バーク」は帆船の一種のこと。「IRON BARQUE」とは鉄製の帆船のこととなります。「BARQUE」という言葉は船を指すものとして古くからありましたが、18世紀の終わりまでに「BARQUE」は特殊な型の艤装を施した船を指すようになります。
この船には3本(あるいはそれ以上)のマストがあり、最後尾のマストに縦帆が、他のマストには横帆があるタイプとなり、一見して堂々としており、まさに私たちがイメージする「帆船」となります。
そして、「MACQUARIE/マコーリー」号はもともとメルボルン号として1875年に進水した帆船。50人の乗客を収容できる設備が整った宿泊施設を備え、美しくデザインされ、非常に頑丈な造りで当時最も優れた客船として称賛されました。1887年(一説には1888年)に売却されるまで、ロンドンとメルボルンの間を定期的に航行していました。
その後、船名はマコーリー号に変更され、1897年までシドニーと英国間を運行。往路では主に乗客を運び、復路では羊毛の積んで戻ってくるという役目を担っていました。羊毛を収容するために 2等船室と3等船室は取り外し式だったそうです。
マコーリー号はその美しい姿から、モチーフとして好まれたようで、モデルとした絵画や版画などを散見することが出来ます。
今回ご紹介するブックスタンドも、そのうちの一つで、マコーリー号を正面からとらえた姿をブックエンドに仕立てています。
波打つ海面。そそり立つ帆先。高いマストには風をはらんだ帆が幾重にも連なり、堂々たる姿をみせています。材は真鍮、もしくはブロンズ。どちらも銅を主体とした合金で、加えるのが亜鉛か錫(他にもニッケルその他)かということで名称がかわります。
このお品物はどちらかといえば赤みがかっているので、ブロンズかもしれません。重さは1つ860g超えと、なかなかな重量感。お手持ちの本をすっかりと支えてくれそうです。
英国人のジェームズ・クックがオーストラリア東岸を「発見」し、オーストラリア東部全体を英国の土地とし、「ニュー・サウス・ウェールズ」と名付けたのが1770年。その後英国を始めヨーロッパ人が入植を開始し、オーストラリアは変化の一途をたどります。(もとから住んでいたアボリジニとの問題ももちろんありました)
遥か遠い新しい南の地へ向かう人々はどんな気持ちで、船に乗り込んだのでしょうか。
マコーリー号が人気なのは、その美しい姿のみではなく、そこに込められた人々の心まで乗せているからかもしれません。
貴方の机上にぜひ。新しい南のウェールズに向かう帆先を眺めつつ、海を渡る風を感じてください。
◆England
◆推定製造年代:c.1900-1930年代
◆素材:真鍮(もしくはブロンズ)
◆サイズ(1つあたり):高さ約15.1cm 幅約10cm 奥行約6cm
◆重量:867/869g
◆在庫数:1セットのみ
【NOTE】
*古いお品物ですので、一部に小傷や汚れ、錆びや変色がみられます。
*説明文にもございますが、かなり重いです。お取り扱いにはご注意ください。
*詳細は画像にてご確認ください。
*画像の備品は付属しません。
*上記ご了承の上、お求めください。
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Todd Lowrey Antiques
by d+A