英国アンティーク、シルバーハンドルの拡大鏡。
使い始めてみるともう手放せないツールのひとつ、拡大鏡。
それがアンティークの、しかも銀製品であることは、美しさと機能性そしてクオリティのすべてを満足させるひとつの究極であることは間違いありません。
今回ご紹介する拡大鏡は、こぶりながらも凝った持ち手が特徴的なひとしな。左右非対称の文様がロココ風な印象で、周囲に配されたビーズ状のアクセントや、端部につけられた釣鐘草モチーフが可憐さを添えています。
さて、英国アンティーク・シルバーにはホールマークを読み解く愉しみがつきものですが、この拡大鏡にも、持ち手の中央部あたりに数個のホールマークをみることができます。
イカリのマーク、ライオンパサント、そしてシールドに小文字の「f」。これはバーミンガムのアセイオフィスで1905年に認可を受けたスターリングシルバーであることを表しています。
メーカーズマークは「I.S.G」。これはバーミンガムにおいては「I.S.Greenberg & Co. (Israel Sigmund Greenberg/イスラエル・シグムンド・グリーンバーグ)」のマークです。
創立者のイスラエル・シグムンド・グリーンバーグ(c.1845-1926)は、ロシアでユダヤ人の両親のもとに生まれました。1870年には英国に帰化し、1881年までにはバーミンガムに居を構え、1884年にはロンドンでもシルバーマークを取得しています。宝石商、銀細工師、時計製造・輸入業者、地金・金地金販売業者として幅広く事業を行い、彼が1926年に亡くなったのちは三人の息子が継いでいったようです。
ヴィクトリアン後期からエドワーディアンにかけて活躍したシルバースミスによる細工は立体的で美しく、時を経た質感をもって見る者の心に迫ります。
使い勝手としては、全体長さが約10cm弱とこぶりなサイズで、ポーチに入れての持ち歩きにも便利。レンズ部分直径は約4cmで、視野もそこまで狭くないので十分便利にお使いいただけることでしょう。なお、レンズ部分は後年に付け替えられたものであると思われます。
ヨーロッパで愛されてきたロココ風のモチーフをさりげなくまとめたシルバーアイテムは、持つことに悦びを感じ、使う度に優雅な気持ちを持っていただけることと思います。
実用的な英国アンティークのひと品はいかがでしょうか。
◆England
◆I.S.Greenberg & Co.
◆推定製造年:c.1905年
◆素材:スターリングシルバー、ガラス、金属
◆サイズ:全長約9.6㎝ レンズ部分直径約4cm
◆重量:17g
◆在庫数:1点のみ
【NOTE】
*古いお品物ですので、一部に微細な傷や汚れ、凹み等がみられますが、ガラス部分に目立つ傷はなく、とても良い状態です。
*レンズ部分は後年に付け替えられたものと思われます。
*詳細は画像にてご確認ください。
*画像の備品は付属しません。
*上記ご了承の上、お求めください。
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Todd Lowrey Antiques
by d+A