イングランド、チャド・バレー社による箱入りチェスの駒と、折り畳み式チェスボード。
古代インドのチャトランガが起源といわれているチェス。
それは戦争好きの王に戦争をやめさせるため、戦いを模したゲームを僧が作って王に献上したのが始まりとされています。
今回ご紹介する箱入りチェスの駒セットは、1930-50年代頃、チャド・バレー社によって発売されたものです。
チャド・バレー/CHAD VALLEYとは、かつてイングランドを代表したおもちゃメーカー。
もともとは19世紀にイングランド・バーミンガムにおいてAnthony Bunn Johnsonが始めた印刷事業が始まり。
息子の代にハーボーン/Harborneの郊外に移転し、その場所が「チャド・バレー」と呼ばれていた地域だったことから、この名前となりました。
第一次大戦前にはおもちゃ事業を始め、テディベアやTinToy(ブリキのおもちゃ)などを生産。
1938年にはロイヤルワラントも手にいれています。
第二次大戦時には、おもちゃとは全く違うもの(武器ケースや病院用ベッド、その他部品など)を生産しましたが、1945年にはおもちゃ事業を再開。
1960年代までには7つの工場、1000人を超える人員をもつリーディング・カンパニーに成長します。
しかし、その後の不況により1978年にはパリトイに買収され、その後、アメリカ資本系のケナー・パーカーに買収。商標名は1988年にウールワースに売却。ウールワースは東アジアで生産したチャド・ヴァレーの新しいシリーズを発売しています。
そんな歴史をもつチャド・バレー社のチェスの駒セット。
オリジナルの箱入りで、ラベルには「Chessmen CHAD VALLEY SERIES」の文字をみることができます。なお、Chessmen/チェスメンとはチェスの駒のこと。
32ピースすべて揃ったチェスメンは、最もベーシックといわれるスタントンデザインのもの。
丁寧に作り上げられた木の駒は、普遍的な美しいフォルムで触れる者の心を癒します。
また、今回セットでご紹介している折り畳み式のチェスボードも英国の古い物。
背面はバックギャモンの盤となっています。
ただ、こちらはチャドバレー社の物ではなく、後年使用者がセットして楽しんでいたものと思われます。
周囲にには花が、コーナーには中世の王が描かれた装飾的なボードは素朴な雰囲気で、
まさに戦争好きの王の気分でチェスが愉しめる珍しい一品です。
飾って美しい、プレイして深い。
どこまでも果てることのないチェスの世界をご堪能ください。
◆England
◆推定製造年代:c.1930-1950年代頃
◆素材:木
◆ボードサイズ:広げた時 幅約39.7cm 奥行き約39cm 高さ約2.4cm
◆チェスの駒の箱サイズ:幅約c17.1m 奥行き約9.5cm 高さ約6.5cm
◆チェスの駒:キングの高さ約6.9cm
◆在庫数:1セットのみ
【NOTE】
*箱入りチェスの駒(32ピース)、及び折り畳み式チェスボード1枚、セットでの販売です。
*古いお品物ですので、一部に小傷や汚れが、箱のラベルには破れがみられます。
*チェスボードには塗装の剥がれや割れがみられます。詳細は画像にてご確認ください。
*画像の備品は付属しません。
*上記ご了承の上、お求めください。
アイテムのご購入はショップにてどうぞ。
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Todd Lowrey Antiques
by d+A