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Saturday

シャンター村のタムとジョニー / Antique Brass Pin Dish "TAM O' SHANTER & SOUTER JOHNNY"

英国アンティーク、真鍮製のピンディッシュ。












英国のアンティーク・フェアで手に入れた真鍮製のピンディッシュ。

コイントレイともよばれる、小物入れのようなもので、英国アンティーク・ヴィンテージアイテムではひとつの定番ともいえるアイテムです。


今回注目すべきは、中央のモチーフ。
二人のおじさまが仲良さげに椅子に座り、なにかを飲んでいる様が浮き彫りとなっています。その下には以下の文字。


片側 TAM O' SHANTER &
反対側  SOUTER JOHNNY(最後のYはほとんど消えています)



まず、「tam o' shanter/タム・オ・シャンター/タマシャンター」とは、スコットランド起源のウールの帽子のこと。
材はウールで丸く平ら、てっぺんに丸いぽんぽんが付くこともあります。日本でいうところの「大黒帽」もしくは「ベレー帽」に似ています。

また、言葉の由来としては「シャンター村のタム」という意味。
スコットランドの詩人ロバート・バーンズ(1759-1796)が、1790年に「TAM O SHANTER」という作品を書いています。

それはスコットランドに古くからある魔女伝説を題材としており、シャンター村の農夫であるタムが馬に乗って帰る途中、魔女の集会をみてしまう・・・というお話。
そのタムがかぶっていた帽子が丸くて平らなウール帽であるとされています。

そして「SOUTER JOHNNY」はそのお話にでてくる人物。
「SOUTER」とは現代の言葉で「Cobbler」であり「靴職人」の意味。つまり「靴職人ジョニー」となります。
タムとは仲が良く、まるで兄弟のような存在である、という描写がされています。


この「TAM O' SHANTER &とSOUTER JOHNNY」は仲が良い二人の男の代名詞のようになっており、暖炉の前に座ってお酒を飲みながら語り合う二人のおじさまは、格好のモチーフとなって、スコットランドやイングランドの陶器人形やイラストなどにみることができます。大抵は片方、もしくは両方が平らな帽子をかぶっているのがお約束。


Tam o' Shanter and Souter Johnny drinking at Kirkton Jean's
Scanned from an old book/Public Domain



タムがかぶっていたからタム・オ・シャンターという帽子名になったのか、はたまたその帽子をかぶっていたからタムなのか・・・・申し訳ないのですがそこまではわかりませんでした。


さて、そんな大人気(?)のタムとジョニーをモチーフとした、真鍮で出来たピンディッシュ。タムとジョンの部分は持ちやすく(失礼)、ピンディッシュを移動させるのにぴったり。丸いもの、例えば時計などを置いておくにも納まりがよさそうです。

ドーナツ状のトレイは断面がU字なので、コインなどをスムーズにつまみ出すことができます。
ベッドサイドやチェストの上、はたまたカウンターの上などにおけば、便利にお使いいただけるのではないでしょうか。


昔々のその昔。
すでに伝説とされる時代から仲良く過ごしてきたタムとジョニー。
お傍に置けば、頼りがいがある陽気な仲間が増えたような気持ちになることでしょう。



◆England
◆推定製造年代:c.1950年代頃
◆素材:真鍮
◆サイズ:直径約11cm 高さ約7.3cm
◆重量:134g
◆在庫数:1点のみ


【NOTE】
*古いお品物ですので、一部に小傷や汚れ、錆や変色がみられます。詳細は画像にてご確認ください。
*画像の備品は付属しません。
*上記ご了承の上、お求めください。




アイテムのご購入はショップにてどうぞ。
こちらのバナーからご来店いただけます。



Todd Lowrey Antiques
by d+A