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Friday

ハンターブーツでワンショット/ Antique Silver Plated Hunter Boot Shot Cup

 英国アンティーク、ブーツ型のカップ。















英国のアンティークフェアで手に入れた、高さ9cm弱の小さなブーツ。


形状からしてハンターブーツ(狩猟用のブーツ)をモデルにしていると思われます。リアルな表現が見事で存在感があり、思わず手に入れてしまいました。




靴底には以下の刻印があります。



MADE IN ENGLAND

SILVER PLATED


APPROX

1 1/2 OZ

(約1.5オンス)


英国の液量オンスは英ガロンの160分の1であり正確には28.4130625ミリリットル。つまり、1.5オンスは42.6195938ミリリットルとなります。測ってみたところ、満杯で42mミリリットル入りましたので、ほぼ1.5オンスである、と言えると思います。



さて、1.5オンスとはアメリカでの「1 jigger/ジガー」のこと。ジガーは英国でも使われる単位ですが、英国では2オンスが1ジガーとなります。


ジガーは、おもにバーなどでウイスキーのワンショット(1杯)やカクテルを作るときに使われる単位で、アメリカのワンショットは、1オンスまたは1ジガーが基本。実際は、1ジガーを基準としているお店が多いといわれています。



一方で英国では、お店でウイスキーを提供する場合の量は、「25ミリリットル(およびその倍数)か35ミリリットル(およびその倍数)」と法律で定められています。併用は許されず、いずれかの規定量を選ばなければなりません。ウイスキーにジガー単位が使用されないのはこのためです。



そしてカクテルの道具として「ジガーカップ」があります。大きさは色々ありますが、もちろん1ジガー単位のものもあります。



以上のことから、このブーツはカクテル用のメジャーカップ、もしくはアメリカでのウィスキーのワンショットカップ用として作られたものかと思われます。



ブーツに飲み物を注ぐ・・・というのはやや抵抗がありますが、洒落として好む方もいらっしゃるのかもしれません。特に狩猟を好む御仁にとってはこの上なく楽しいアイテムだったのではないでしょうか。



現代日本ではミニチュアとしての装飾用、もしくはペン立てにいかがでしょうか。重みがしっかりございますので、一般的なペンでしたら十分立てておくことができます。深さは約5.5cm。長さ14cmのボールペンを立ててみましたので参考になさってください。


デスクに置けば、ひとひねりあるお役立ちツールになってくれそうな、英国アンティークの佳品はいかがでしょう。



◆England

◆推定製造年代:c.1920-30年代

◆素材:銀メッキ

◆サイズ:高さ約8.7cm 幅約3.4cm 奥行約7cm

◆重量:276g

◆在庫数:1点のみ



【NOTE】

*古いお品物ですので、一部に小傷や汚れ、変色などがみられます。

*詳細は画像にてご確認ください。

*画像の備品は付属しません。

*上記ご了承の上、お求めください。 





アイテムのご購入はショップにてどうぞ。

こちらのバナーからご来店いただけます。




Todd Lowrey Antiques

by d+A



竪琴で演出する大切なもの/ Vintage Brass Book Ends Lyre Shape

 英国ヴィンテージ、真鍮のブックエンド。
















英国のマーケットで手に入れた「リラ=竪琴」の形をしたブックエンド。

ずっしりと持ち重りがする真鍮でできており、透かしで表現された竪琴は軽やかなシルエットを見せてくれています。接地面にはウレタンのようなゴム系のシールが貼られています。恐らく前の持ち主が便宜上貼ったものと思われますので、このままのご紹介とさせていただきます。ブックエンドとしてのご利用はもちろん、CDケースなどを立てておくのもよろしいかもしれません。



音楽が配信されるようになった以降、需要が減ってきたCDではありますが、近年はやや横ばいとなり、見直されてきたのではないか、という説もあります。音楽を物理的に所有することができる(変な言い方ですが)、パッケージごと楽しめる、などがメリットかと思います。
サブスクは配信元がサービスを終了したら終わりですし、データでとっておいても何らかの理由でエラーとなって消えてしまう可能性もある。その点、アナログなCDは生き残り力の強い媒体なのかもしれません。



やや話がそれました。

つまり、本でもCDでも物理的な媒体であれば、実体をきちんと管理したいもの、しまい込むのではなく、お気に入りを眺めていたいのであれば、このようなブックエンドがひとつの最適解かと思います。


竪琴の形はCDであればそのまま音楽の世界を表現し、本であれば読書に最適な静かな音楽を象徴してくれるような気がします。



貴方お気に入りを大切に、そしてあなた自身を大切に。
英国ヴィンテージアイテムがお手伝いさせていただきます。



◆England
◆推定製造年代:c.1950年代頃
◆素材:真鍮、他
◆サイズ(竪琴を正面に見て1つあたり):高さ約14.5cm 幅約12.7cm 厚み約4.7cm
◆重量:104g(ペアでの重量)
◆在庫数:1セットのみ(2つで1セットの販売です)


【NOTE】
*古いお品物ですので、一部に小傷や汚れ、錆びや変色、歪み等がみられます。
*詳細は画像にてご確認ください。
*画像の備品は付属しません。
*上記ご了承の上、お求めください。 




アイテムのご購入はショップにてどうぞ。
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Todd Lowrey Antiques
by d+A

ウサギはキツネ狩りの真っ最中/ Vintage Royal Doulton "Tally Ho! BUNNYKINS"

 ロイヤルドルトン社製、バニキンズ・シリーズよりタリホー!・バニキンズ。















白いロッキングホースに乗ったバニキンズ。片手をあげて意気揚々と楽しげな様子が伝わってくる、小さなフィギュアのご紹介です。



製作は1815年設立のRoyal Doulton/ロイヤルドルトン。創業者はジョン・ドルトン/John Doultonのほか、マーサ・ジョーンズ/Martha Jonesとジョン・ワッツ/John Wattsの3人でしたが、1853年に社名は「Doulton」となります。


はじめはストーン・ウェアを生産する小さな工場でしたが、2代目のHenry Doulton/ヘンリー・ドルトンの代に蒸気機関を取り入れるなど積極的に事業を拡大、大成功をおさめます。


その後1882年にスタッフォードシャー、ストークオントレントのBurslem/バースレムを生産拠点と定め、ここが現在も続くロイヤル・ドルトンの本社となっています。またヘンリー・ドルトンは陶磁器業界で初となる「ナイト」の称号を与えられ、1901年にはエドワード7世から王室御用達の栄誉を受け、ここで「ロイヤル・ドルトン」と名乗ることを許されたのです。


ロイヤルドルトンの特徴は、滑らかな肌のボーン・チャイナと、意匠の芸術性。実際に使われる食器はもちろん、装飾的でコレクタブルな食器、人形などのフィギュアも美しく完成度の高いものが多く、さすが世界的に有名な、英国を代表する陶磁器メーカーであるといえるでしょう。


また、Bunnykins/バニキンズとは、1930年代から続いているロイヤル・ドルトンのうさぎキャラクターのこと。現在では子供向けの食器がメインで、バニキンズ・シリーズとしてお皿やマグカップが販売されています。ただ、フィギュア(陶器製人形)は、現在はロイヤルドルトンからは製造・販売はされていないようです。



バニキンズのもともとの始まりは1934年、テーブルウェアから始まりました。陶器製の人形の始まりは1939年。きっと、テーブルウェアの評判がよかったからだと思われます。


英国の絵本作家、Mary Barbara Baileyによるウサギのイラストをモデルに、Charles John Nokeが立体としてモデリングしたのが、初代、6デザインのバニキンズ・・・陶器製のウサギの人形でした。(ちなみにこの6デザインのバニキンズは、現在市場に出ると驚くほどの高額で取引されています)



その後、世界は第二次大戦へ突入し、ロイヤルドルトンは陶器製人形の生産を中止。1969年にBeswick Pottery を買収後、1972年から再度シリーズとして製造を始めたのです。


クリケットをしているチームだったり、ロビン・フッドだったり、チューダー朝のコスチュームを着ていたりと、テーマは様々ですが、すべて「ウサギ」。基本的にある一定期間しか製造・販売していないため、販売終了となれば市場にでたものを探すしかありません。また、ファンクラブ限定商品であったり、特定の団体や組織などのために製作されたものもあり、レア度も様々。それによって価格も異なります。



今回のバニキンズの底面には、ロイヤルドルトンのバックスタンプの他に以下の文字がみられます。



BUNNYKINS

"Tally Ho!"

DB12



ROYAL DOULTON

TABLEWARE LTD 1974



デザイナーはWalter Hayward、モデラーはAlbert Hallam。「DB12」からわかるように、かなり初期のモデルで、1974年から発売され、1988年まで販売されていました。


タイトルの「Tally Ho!/タリホー」とは、元々はキツネ狩りで標的のキツネに対して使われる言葉。後に「標的」一般に使われるようになったとされています。語源は鹿狩りの際に猟犬を興奮させるために言うフランス語の「taiaut/剣を上げろ」に由来するものとされる説があります。


つまり、このウサギはどうやら脳内ではキツネ狩りの真っ最中。それであれば赤いジャケットも納得です。タリホー!と声をあげつつ馬を駆り、野山を駆け巡っている気持ち満々のようです。


ウサギがキツネを狩るという矛盾に目をつぶることができるほど、愛らしさは抜群。それが歴史あるバニキンズシリーズの初期モデルであれば、眺めるだけで幸せな気持ちにさせてくれます。


白いロッキングホースに揺られた可愛いウサギをぜひお手元で愛でてあげてください。




◆England

◆推定製造年代:c.1974-1988年

◆素材:陶器

◆サイズ:高さ約9.8cm 

◆重量:60g

◆在庫数:1点のみ



【NOTE】

*古いお品物ですが、欠けやヒビは見当たりません。

*底面にわずかに汚れがございます。詳細は画像にてご確認ください。

*箱は付属しません。

*画像の備品は付属しません。

*上記ご了承の上、お求めください。





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by d+A


優美なアイボリンの古書/ Antique Book "AROISSIEN ROMAIN"

 ベルギーアンティーク、祈祷書。

















英国のアンティークフェアでたびたびお邪魔する、フランスのレディから買い付けた美しい本のご紹介です。


まず目を惹くのは清楚で優雅な表紙デザイン。

中央にクロス、周囲にはアカンサスリーフのスクロールや小花があしらわれ、下部には聖杯が配されています。聖杯の左右には葡萄と麦の穂。麦の穂はキリストの肉体(聖体)を表すパンの基、葡萄はキリストの血を意味するワイン(ぶどう酒)の原料を意味するとされます。クロスにはアルファベットが絡んでおり、「T H S」というモノグラムのようです。何を意味するモノグラムなのか、詳細はわかりませんでした。



そしてこの表紙の素材はセルロイド。


セルロイドは1869年にアメリカのジョン・ウェズリー・ハイアットによって開発された合成樹脂。(1865年に英国人のアレキサンダー・パークスが同様のものを発明していましたが、コスト問題で失敗していました)

ビリヤード球の素材であった象牙が手に入りにくくなったため、その代替素材の開発に懸賞金が設けられ、天然物に替わる素材として開発されたといわれています。彼の製造会社の商標としてセルロイドという名前が登録され、そのまま名前が定着しました。

多くの品物に使われてきましたが、発火しやすいこと、そしてほかの樹脂の発明により、現在では一部の商品を残して他の樹脂に置き換えられているのが現状のようです。



ヨーロッパでも凝った聖書や祈祷書の表紙には古くから象牙が使用されてきましたが、手に入りずらくなったことから19世紀末頃からは「アイボリン」と呼ばれながらセルロイドが使われるようになりました。




タイトルは「PAROISSIEN ROMAIN」。

=古いローマ教会のパロワシアン(Paroissien/祈祷書)。




奥付をみると、1936年にベルギーで印刷されたもののようです。



こぶりで美しい祈祷書は、レディのバッグや紳士のポケットに入れられ、日曜日の礼拝に欠かせないものだったのかもしれません。貴方の本棚の守り神として迎えてみてはいかがでしょうか。





◆Belgium
◆推定製造年代:c.1936年
◆素材:セルロイド、紙、他
◆サイズ:約7×10.4cm 厚み約2.1cm
◆重量:115g
◆在庫数:1点のみ


【NOTE】
*古いお品物ですので、一部に小傷や汚れ、変色等がみられます。
*詳細は画像にてご確認ください。
*画像の備品は付属しません。
*上記ご了承の上、お求めください。 




アイテムのご購入はショップにてどうぞ。
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