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Friday

どんぐりとリーフ、そして鳥/ Antique Brass Salt Dish

 英国アンティーク、真鍮のソルトディッシュ。












英国のアンティークフェアで手に入れた、真鍮のソルトディッシュ。


少し変わった形に惹かれて手に取れば、ボウル部分は山ぶどうの葉、足の部分はオークリーフとどんぐり。そして立ち上がり部分には鳥が一羽、山ぶどうの葉を支えるように羽を広げておさまっておりました。


葉っぱの茎を模した小さな持ち手も可愛らしく、森の生態系をそのまま詰め込んだようなモチーフ遣いにすっかり魅了され、手に入れてしまいました。販売していた素敵なお兄さんによれば、時代はヴィクトリアンくらい、とのこと。


幅約5cmと小さいので、小物入れ・・・には小さすぎるように思いますが、リングなどの一時置きにはちょうど良いかもしれません。


なによりも珍しい形が魅力的な、古く美しい佳品。

深い森のなかの一瞬のきらめきのような、眼にすることが幸運にも思えるような、英国アンティークの妙なるひとしなです。



◆England

◆推定製造年代:c.1880-1900年代頃

◆素材:真鍮

◆サイズ:高さ約4.7cm 幅約5cm 奥行約6.8cm

◆重量:74g

◆在庫数:1点のみ



【NOTE】

*古いお品物ですので、一部に小傷や汚れ、錆びや変色等がみられます。

*詳細は画像にてご確認ください。

*画像の備品は付属しません。

*上記ご了承の上、お求めください。 





アイテムのご購入はショップにてどうぞ。

こちらのバナーからご来店いただけます。




Todd Lowrey Antiques

by d+A


美しい機構を堪能する/ Antique Folding Brass & Ebony Handle Magnifying Glass

 英国アンティーク、真鍮と黒檀の折りたたみ式拡大鏡。


















とても美しく、珍しい拡大鏡のご紹介です。



英国の大きなアンティークフェア。

あらゆるアンティークが集まる広大な敷地の中の一角に、私たちが行く度に訪れるコーナーがあります。つるりとした頭部に眼鏡をかけた、貫禄ある親父殿が営む小さな一角には、レンズや定規、双眼鏡といった光学機器が整然と並んでいます。


彼のポリシーなのでしょう、真鍮はどれもピカピカに磨き上げられており、たとえそれが19世紀のものだとしても、覗きこめばそのまま顔が映りこむほどの輝きをもっています。




今回ご紹介する拡大鏡は、その親父殿からのひとしな。

大きさはごく小さく、最大でも全長約8.8cm。折りたためば約5.4cmという小ささです。レンズ部分は外寸で約1.5cm程度と大きくはございませんが、拡大率は高く、クリアな視界は見たいものをしっかりと見せてくれます。


ハンドルはエボニー(黒檀)の挽き物細工。親父殿の見立てでは製造年代は19世紀、おそらく後半、いやひょっとして前半かも、とのことでしたので、一応19世紀とさせていただきます。


珍しいのは折りたたみ部分の機構。かまぼこのような半円形になっており、そこから上部、下部がそれぞれ曲がるようになっています。曲がり方はしっかりとしていて、下のほうがやや硬いものの、任意の位置で止めることも可能です。


折りたたみ式の拡大鏡は数あれど、なかなかここまで美しい機構をもつものは少ないのではないでしょうか。



用途はおそらく持ち運び用。たためばジャケットやウェイストコート(ベスト)のポケットに十分に収まります。なかなかにこだわりのある御仁がお持ちになっていたのではないかと推測いたします。



ヴィクトリアンの英国。お気に入りのこだわり拡大鏡をポケットに忍ばせて、紳士はどこに向かったのでしょうか。


遥かな想像を愉しみつつ、美しく珍しいひとしなを、ぜひお手元でご堪能ください。




◆England

◆推定製造年代:c.19世紀

◆素材:真鍮、ガラス、黒檀

◆サイズ:全長約8.8cm 幅約1.5cm

◆重量:19g

◆在庫数:1点のみ



【NOTE】

*古いお品物ですので、一部に小傷や汚れ、変色などがみられます。

*詳細は画像にてご確認ください。

*画像の備品は付属しません。

*上記ご了承の上、お求めください。 




アイテムのご購入はショップにてどうぞ。

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Todd Lowrey Antiques

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車輪止めを外して、さあ行こう!/ Vintage Royal Doulton "CHOCS AWAY BUNNYKINS"

 ロイヤルドルトン社製、バニキンズ・シリーズよりチョクスアウェイ・バニキンズ。
















鮮やかな黄色の飛行機を操縦するバニキンズ。

雲の上にふわりと浮かんだ様子が見事に表現された、特別な逸品をご紹介いたします。



製作は1815年設立のRoyal Doulton/ロイヤルドルトン。創業者はジョン・ドルトン/John Doultonのほか、マーサ・ジョーンズ/Martha Jonesとジョン・ワッツ/John Wattsの3人でしたが、1853年に社名は「Doulton」となります。


はじめはストーン・ウェアを生産する小さな工場でしたが、2代目のHenry Doulton/ヘンリー・ドルトンの代に蒸気機関を取り入れるなど積極的に事業を拡大、大成功をおさめます。


その後1882年にスタッフォードシャー、ストークオントレントのBurslem/バースレムを生産拠点と定め、ここが現在も続くロイヤル・ドルトンの本社となっています。またヘンリー・ドルトンは陶磁器業界で初となる「ナイト」の称号を与えられ、1901年にはエドワード7世から王室御用達の栄誉を受け、ここで「ロイヤル・ドルトン」と名乗ることを許されたのです。


ロイヤルドルトンの特徴は、滑らかな肌のボーン・チャイナと、意匠の芸術性。実際に使われる食器はもちろん、装飾的でコレクタブルな食器、人形などのフィギュアも美しく完成度の高いものが多く、さすが世界的に有名な、英国を代表する陶磁器メーカーであるといえるでしょう。


また、Bunnykins/バニキンズとは、1930年代から続いているロイヤル・ドルトンのうさぎキャラクターのこと。現在では子供向けの食器がメインで、バニキンズ・シリーズとしてお皿やマグカップが販売されています。ただ、フィギュア(陶器製人形)は、現在はロイヤルドルトンからは製造・販売はされていないようです。



バニキンズのもともとの始まりは1934年、テーブルウェアから始まりました。陶器製の人形の始まりは1939年。きっと、テーブルウェアの評判がよかったからだと思われます。


英国の絵本作家、Mary Barbara Baileyによるウサギのイラストをモデルに、Charles John Nokeが立体としてモデリングしたのが、初代、6デザインのバニキンズ・・・陶器製のウサギの人形でした。(ちなみにこの6デザインのバニキンズは、現在市場に出ると驚くほどの高額で取引されています)


その後、世界は第二次大戦へ突入し、ロイヤルドルトンは陶器製人形の生産を中止。1969年にBeswick Pottery を買収後、1972年から再度シリーズとして製造を始めたのです。


クリケットをしているチームだったり、ロビン・フッドだったり、チューダー朝のコスチュームを着ていたりと、テーマは様々ですが、すべて「ウサギ」。基本的にある一定期間しか製造・販売していないため、販売終了となれば市場にでたものを探すしかありません。また、ファンクラブ限定商品であったり、特定の団体や組織などのために製作されたものもあり、レア度も様々。それによって価格も異なります。





今回のバニキンズの底面には、ロイヤルドルトンのバックスタンプの他に以下の文字がみられます。



HAND MADE AND HAND DECORATED

BUNNYKINS

by ROYAL DOULTON

CHOCS AWAY BUNNYKINS

DB247


PRODUCED EXCLUSIVELY FOR

U.K.I.CERAMICS LTD


WORLDWIDE LIMITED

EDITION OF 2,000


THIS IS No.

572


MADE IN ENGLAND

2002 ROYAL DOULTON



つまり、この「チョクスアウェイ・バニキンズ」は、2002年に「U.K.I.CERAMICS LTD」用に製作された限定2000体のうちの572番目である、ということです。ちなみに「U.K.I CERAMICS LTD.」とは1988年創業の英国サフォークにある会社。主として陶器の通販事業を行っているようです。


そして「CHOCS AWAY/チョクス(チョークス)アウェイ」とは英国で使われる一種のスラング。


「CHOCS」はチョコレートの意味で、そのまま訳せば「チョコレートを片付ける」=「チョコレートを食べるぞ!」の意味となりますが、一方で「差し迫った離陸に備えて、飛行機の車輪止めを外すよう命じる命令。(拡張して)旅や活動の開始を告げる合図。」つまり「さあ、行こう!」などの意味として使われているようです。


参考:Weblio英和辞典・和英辞典

https://ejje.weblio.jp/content/chocks+away



ちょっと粋がって「CHOCS AWAY!」とつぶやきながら、飛び立つ小さなウサギ。丸みを帯びた黄色い機体には、よくみればウサギの模様が入っており、可愛らしさは抜群。


風になびく赤いマフラーがクールなパイロットうさぎは、ゴーグルのせいで表情はよくわかりませんが、きっとワクワクと眼を輝かせているに違いありません。


ふわふわした雲と、少し傾いた機体が自由な空の雰囲気を存分に伝えていて、見るほどに心躍る仕上がりとなっております。


貴方の日々に勇気をくれそうな、ロイヤルドルトンの傑作フィギュアを是非どうぞ。




◆England

◆Royal Doulton

◆製造年代:2000年

◆素材:陶器

◆サイズ:高さ約12.2cm 幅約12.5cm 奥行約13cm

◆重量:285g

◆在庫数:1点のみ



【NOTE】

*古いお品物ですが、欠けやヒビは見当たりません。

*底面にわずかに汚れがございます。詳細は画像にてご確認ください。

*箱は付属しません。

*画像の備品は付属しません。

*上記ご了承の上、お求めください。




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聖人であり騎士でもある中世の英雄/ Antique Brass Door Knocker "Guy of Warwick"

 英国アンティーク、真鍮のドアノッカー。














「Guy of Warwick/ガイ・オブ・ウォリック」ご存じでしょうか。


「Guy of Warwick」とは、13世紀から17世紀にかけて英国とフランスで人気を博した大衆向け伝承に登場する英雄のこと。13世紀の前半にアングロ・ノルマン語で「Gui de Warewic」が書かれたのが始まりと言われています。


伝承の常として複数バージョンがありますが、一説の簡単なあらすじをご紹介しておきます。


「Guy of Warwick」は、領主ウォリック伯の娘である「Felice/フェリーチェ(happyを意味するラテン語のfelixから由来)」への愛のために武勲を重ね、龍退治のあと、この世で最も優れた騎士という名声を手土産に彼女と結婚。まさに「幸福」を手中のものとするも新婚生活もつかの間、いきなり聖地巡礼を決意。聖地への旅の途中や本国へ帰国した後にあわせて三つの出来事に遭遇し、いずれも活躍。最後は神への奉仕を全うするため隠者となり、妻に見取られながら聖人のような死を迎える・・・というもの。

神への愛を深く持ち、そして妻を愛し、かつ豪胆な騎士であるという「Guy of Warwick」は聖人と騎士の両面をもつ英雄としてたいそう人気となりました。




前段が長くなりました。


今回ご紹介するのお品物は、そんな中世の英雄ガイ・オブ・ウォリックをモチーフとしたドアノッカーです。

いかにも中世風の衣装を着た男性が斧と盾をもっている様子が表現されており、ボトム部分には「Guy of Warwick/ガイ・オブ・ウォリック」の文字が見られます。


そしてドアノッカーの背面には「Rd.563728」の文字が見えます。


これは英国で1884年から始まったレジストレーション番号(Registered Number)。意匠登録のようなもので、シルバーのホールマークとは異なり、その意匠のものにつけられるため、その個体の生産年ではございません。ただ、この番号があるものは、大抵が作り手がこだわりを持って登録、申請したものである可能性が高いこと、そしてその年以前のものではない可能性が高いこと、そして登録後3年間は真似してつくるとかなりな罰金があったそうなので、登録年から数年以内につくられた可能性が高いこと(可能性ばかりですが)が、あげられます。

ちなみに「Rd.563728」は1910年の登録番号となりますので、このドアノッカーは1910年代頃のものと推測いたします。



ずっしりとした真鍮製の中世のヒーローは、壁面の演出に最適。

聖人であり、騎士でもあったガイ・オブ・ウォリックの伝承へと思いを馳せながら、貴方のお部屋のインテリアに加えてみてはいかがでしょうか。



◆England

◆推定製造年代:c.1910年代

◆素材:真鍮

◆サイズ:高さ約10.2cm 幅約4.5cm 厚み約2.1cm

◆重量:91g

◆在庫数:1点のみ



【NOTE】

*古いお品物ですので、一部に小傷や汚れ、錆びや変色がみられます。

*詳細は画像にてご確認ください。

*画像の備品は付属しません。

*上記ご了承の上、お求めください。 





アイテムのご購入はショップにてどうぞ。

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