印象的なフォルムをした、存在感溢れる金属製のアンティーク・ルーペ。
握り棒のところが、ぐりぐりとねじれたデザインとなっており、なんとも独特のオーラを放っています。
このねじれたデザインで有名なのが、ソロモンの柱/ Solomonic column。
古代エルサレムにて、ダビデの子、ソロモン王が立てたエルサレムの最初の神殿の柱がねじれていたという伝承があり、それがこの名称の由来です。
ソロモンの柱はイタリアを中心とした教会建築、主にバロック以降によくみられ、有名なところではカトリック総本山、バチカン、サンピエトロ大聖堂に鎮座するベルニーニ設計の祭壇の柱にこの「ソロモンの柱」をみることができます。
なぜ、ねじれているのか、はっきりとした理由は不明。
ただ、この「どこまでもつながる連続性」は、生命のつながりや永遠の時間の流れを表しているような気もします。
旧約聖書 列王記上より
盛大な捧げものをしたソロモン王は、夢枕に立った神から「何でも願うものを与えよう」といわれ、
知恵を求めました。神はこれを喜び、多くのものを与えることを約束します。
こののちに語られる、二人の遊女と一人の子供に対してのソロモンの裁きは、見事な裁判のお手本。ここからソロモンは知恵のシンボルとなりました。
よりよく観察し、より深く知恵を求める。
この大きなルーペに「ソロモンの柱」の意匠が使われたのは、知恵者ソロモンの力をこめようとしたのかもしれません。
手にもてば、ずしりと重く、存在感たっぷり。
先端の握り玉近くには、繊細な装飾が施され、ねじりのデザインを受け止めるかのように大きめの握り玉で終わっています。
ガラスには若干の傷がございますが、中心部から外れているので、それほど気にはならないかと思います。また、拡大鏡をおさえる縁にはややゆがみがみられますが、それがまたこのルーペにひと際年輪の重みを加えているのは間違いありません。
古代イスラエルの王、知恵者ソロモンの想いを受け継ぐ、英国アンティークのルーペ。
ぜひこのひとしなで、貴方の知恵をどこまでも深めてください。
◆England
◆推定製造年代:c.1900年代頃
◆主素材:金属
◆サイズ:拡大鏡ガラス部分直径約9.7cm 全体長さ約31cm
【NOTE】
*若干の小傷や汚れなどがみられますが、全体にとてもよいコンディションです。
アイテムのご購入はショップにてどうぞ。
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Todd Lowrey Antiques
by d+A