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東西を繋いだ美の世界 /Antique Victorian Papie Mache Trinket Box

英国アンティーク、パピエマシェの小箱。


















Papie Mache/パピエマシェ(マッシュ)とは紙やパルプ、時には布を細かくし、水、膠、塩などが加え、型に入れて圧縮し形を作る製法のこと。
古くからある技法ですが、ヨーロッパでは18世紀初頭から盛んになり、はじめは内装材における飾りとしての石膏や彫木などの安価な代替品として発達しました。
様々な形をつくれることから、皿やトレイ、雑貨、更には小さめの家具などへ用途は広がり、東洋趣味の流行から、漆を模したラッカー塗りで表面を覆い、黒や赤、ゴールドで彩色されたうえに象嵌やペインティングで豪華な意匠を施されたものが多く生産されました。


この小箱はそのパピエマシュの製法でつくられたもの。
時代は古く、ヴィクトリアの後期と推測いたします。

大きさはこぶりで、ハガキよりひとまわり小さいくらい。漆黒の地に鮮やかな金彩で唐草文様が描かれています。
蓋はもちろん、側面の四面にも柄が施されており、手抜きのない仕事ぶりを感じます。


蓋を開けば、内部もやはり漆黒の塗仕上げ。
蓋の裏側エッジには細い金のラインがひかれており、蓋を開いてちょっとしたトレイとして使用することを想定しているのではないかと思われます。



時計やアクセサリー、名刺やショップカードなどを整理するのにちょうど良いサイズ。
名刺大のショップカードを入れてみましたので、ご参考になさってください。


遥か東洋の漆に憧れた英国やフランスの人々が愛したパピエマシェ。
東洋のイメージと西洋の意匠が交じり合い、ひとつのスタイルとして昇華した技法は、独特の魅力で今も私たちの心をとらえます。


お手元において、東西を繋いだ美の世界をご堪能ください。



◆England
◆推定製造年代:c.1880年代頃
◆素材(製法):Papie Mache/パピエマシェ
◆サイズ(外寸):幅約11.4cm 奥行き約8.3cm 高さ約5.1cm
◆サイズ(内寸):幅約10.2cm 奥行き約7cm 高さ約3.8cm
◆重量:162g
◆在庫数:1点のみ


【NOTE】
*古いお品物ですので、一部に小傷や汚れ、変色、金彩の擦れ等がみられます。
*蓋の角部分がわずかにひび割れています。一見したところはわからず、ご使用に支障はございません。詳細は画像にてご確認ください。
*画像の備品は付属しません。
*上記ご了承の上、お求めください。




アイテムのご購入はショップにてどうぞ。
こちらのバナーからご来店いただけます。



Todd Lowrey Antiques
by d+A