英国アンティーク、銀メッキトレイ。
英国のマーケットで手に入れた可憐なトレイ。
底面には「EPNS」とシールドに「MB」の刻印が見られます。
これは「Electro Plate Nickel Silver」の略で、銀メッキのこと。1840年代に発明された電気による銀メッキのことです。
また「MB」の刻印は「マッピンブラザース」のものと思われます。
マッピン・ブラザーズ/MAPPIN BROTHERSとは、かのマッピン&ウェブの本家筋にあたるシルバースミスのこと。
1810年にジョセフ・マッピンによって創業されました。
彼には四人の息子がおり、1850年頃には引退したジョセフに代わって、彼らが工房を采配しはじめます。
その後末っ子のジョンが1859年に独立し、「Mappin & Co」を立ち上げます。
そして、1863年に「Mappin & Webb/マッピン&ウェブ」に改名。
Webbというのはジョンのパートナーであったジョージ・ウェブの名からきています。
ジョンの商才により、その後マッピン&ウェブは大きく発展。
現在でもロンドン・リージェントストリートに旗艦店を構え、ロイヤルワラントを掲げる、英国を代表する名店へとなっていきます。
一方で本家筋のマッピン・ブラザーズの業績は先細りとなり、1902年には「Mappin & Webb」に吸収されてしまっています。
そのため、マッピン・ブラザーズの名前で品物をつくっていたのは1846年から1902年までとなります。
トレイの内側には花籠とリボンのグレーヴィングが、フリルのように波打つエッジには踊るようなスクロールの彫刻が施されて、全体的に可憐な雰囲気に溢れています。
レディのドレッサーにおいて化粧品をまとめたり、ドローイングルームのサイドテーブルで手紙などを置くトレイとして使われていたのではないでしょうか。500g近い、しっかりとした重量感あるお品物です。
使い方は貴方次第。
100年を超えてきた雰囲気あふれるこぶりのトレイをお傍に置いて、日々の暮らしをどうぞお愉しみください。
◆England
◆推定製造年代:c.1846-1902年頃
◆素材:銀メッキ
◆最大サイズ:約30.5×23cm 厚み約2cm
◆トレイの中央部分サイズ:約24×16.5cm
◆重量:494g
◆在庫数:1点のみ
【NOTE】
*古いお品物ですので、一部に小傷や汚れ、変色等がみられます。詳細は画像にてご確認ください。
*よく見れば全体にわずかに歪んでいるように見えます。ご使用に支障はございません。
*底面には四隅にフェルトが貼られています。そのせいか、平面に置いたときにカタつきはございません。
*中央の部分は完全な平滑面ではなくわずかに盛り上がっています。
*画像の備品は付属しません。
*上記ご了承の上、お求めください。
アイテムのご購入はショップにてどうぞ。
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Todd Lowrey Antiques
by d+A