英国アンティーク、携帯用インク壺。
長く私たちと共にある筆記具の歴史。
昔はつけペン、近年になれば万年筆がその代表格でしょうか。
万年筆自体は古くから色々なタイプが試みられてきたようですが、1883年世界で初めて毛細管現象を応用した万年筆を発明したウォーターマンが「万年筆の祖」と称されています。
1889年にはパーカーも万年筆を発売しており、19世紀末から20世紀にかけてどんどん万年筆の性能は改良されていくことになります。
ただ、20世紀初頭、万年筆はまだまだ高価。
多くの人たちは従来の「インク+つけペン」を使用していたことは想像に難くありません。
今回ご紹介するのは、その時代に活躍していた「Portable Inkwell/携帯用インク壺」です。
一見すればライターのようなフォルム。
側面の掛金を外し、ボタンをぎゅっと押せば、蓋がぱかりと開きます。
そして中に納められているのは、小さな小さなガラスのインク瓶。
よく見れば蓋の裏側にはゴムが仕込まれていて、インク瓶の蓋となり液漏れを防いでいる、という仕組み。
ボタンでの開閉のみならず、掛金までもつけるところに、液漏れをしっかり防ごうという心意気が感じられます。
ディーラーの言葉と私の経験と合わせまして、製造年代は1900年から1910年代頃、英国エドワーディアンと推測いたします。
試しに液体をいれて振ったり逆さまにしたりしてみましたが、今のところは液漏れは確認できませんでした。
現代日本ではインク壺としてのご使用はもちろん素敵ですが、アロマオイルなど入れてみても良いかと思います。
古き良き最後の時代といわれるエドワーディアン。
英国紳士がポケットに忍ばせていたであろう、手のひらに納まる小粋なケース。
そんなケースから取り出す液体は、それだけで何か特別な力を持っているような気になってしまいますが、いかがでしょうか。
◆England
◆推定製造年代:c.1900-1910年代頃
◆素材:金属、ガラス、ゴム
◆サイズ:高さ約4cm
◆重量:42g
◆在庫数:1点のみ
【NOTE】
*古いお品物ですので、一部に小傷や汚れ、錆びや変色、歪み等がみられます。詳細は画像にてご確認ください。
*現在のところ液漏れは致しませんが、ゴムの経年劣化が予想されますので、将来にわたっての保証の限りではございません。
*画像の備品は付属しません。
*上記ご了承の上、お求めください。
アイテムのご購入はショップにてどうぞ。
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Todd Lowrey Antiques
by d+A