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Saturday

地の果てから灯台を臨む / Antique Miniature Carved Cornish Serpentine Lighthouse

 英国アンティーク、ミニチュアの灯台。














英国のアンティークマーケットで手に入れた小さな灯台。


当店では以前に一度取り扱ったことがございます。材はコーニッシュ、サーペンタイン・ストーン。


「サーペンタイン/Serpentine」とは蛇のこと。一般的には「Snake/スネーク」よりも大きな蛇を指します。例えば旧約聖書においてイブにリンゴを食べさせた大きな蛇は「サーペンタイン」と表現されています。


余談ではありますが、英国ではS字のような複数の曲線が組み合わされた曲線を「サーペンタイン」と表現します。前面がくにゃりとした曲線をもつキャビネットは「サーペンタイン・キャビネット」などと言われています。



つまり、サーペンタイン・ストーンとは日本語で蛇紋岩のこと。そして「コーニッシュ」というのは「コーンウォールの」ということ。


蛇紋岩は世界中に広く分布しますが、英国ではコーンウォールの海岸に多くあることで有名。「Kynance cove/カイナンス・コーブ/カイナンスの入り江」が特にその美しさでに名高く、ヴィクトリアンの初期に人気を博し、ヴィクトリアン女王やアルバート王子等、多くの著名人が訪れたといいます。色味は暗めの赤や緑など表情豊かで、比較的加工しやすいことから、多くの加工品がつくられています。



今回ご紹介する灯台もそのうちのひとつ。このタイプの灯台は大きなものから小さなものまで、コーンウォールのお土産物として作られてきました。


よく見れば手彫りで「Lands End」の文字が見えます。「Lands End/ランズエンド」とはコーンウォールの西端に位置するペンウィズ半島の、突端にある岬のこと。「グレートブリテン島最西端」でもあると言われてきましたが、実際はスコットランドのCorrachadh Morの方が、約36km(22マイル)西にあるため、最西端ではないことがわかっています。


ただ、切り立った崖が海に落ち込み、荒涼とした様はまさにランズエンド=地の果てに相応しい雰囲気をもっていることは間違いございません。

沖合約2kmにはロングシップ諸島という小さな島が点在し、そのうちのひとつには18世紀後半にロングシップ灯台が建てられました。石で出来た円筒形の三階建てだったといいます。ちなみに現在は19世紀にたてられた2代目の灯台が建っており、ソーラーパネルによる照射を行っているそうです。


正直、石なので製造年代などははっきりわかりません。1930年代頃というのは、販売していたディーラーのおじ様の言葉からそのままのご紹介とさせていただきます。形としてはオリジナルの18世紀のロングシップ灯台に近いと思います。


自然が生み出した豊かな文様をもつ小さな灯台。コーンウォールの海岸、地の果てから来た、悠久の時を感じさせる自然の産物は、これからも変わらない姿で貴方の行く先を照らしてくれそう。


ミニチュアとして飾っていただいても、リングスタンドとしてお使い頂いても素敵です。いつまでもおそばに置いていただきたい、小さな英国アンティークです。



◆England

◆推定製造年代:c.1930年代頃

◆素材:サーペンタイン・ストーン

◆サイズ:高さ約8.5cm

◆重量:152g

◆在庫数:1点のみ



【NOTE】

*古いお品物ですので、一部に小傷等がみられます。詳細は画像にてご確認ください。

*画像のリングは大きい方が21号、小さい方が11号です。大きさのご参考にどうぞ。

*画像のリングや備品は付属しません。

*上記ご了承の上、お求めください。






アイテムのご購入はショップにてどうぞ。

こちらのバナーからご来店いただけます。


Todd Lowrey Antiques

by d+A