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Wednesday

千里の道も一歩から / Antique Miniature Ebonised Frame with Acorn

 英国アンティーク、エボナイズドミニアチュールフレーム入りプリント。














いかにも英国らしい、古くて小さなフレームのご紹介です。


このようなエボナイズドの板にオーバル型(もしくは矩形)の抜き、そしてワンポイントの金物で吊ることができるミニアチュールフレームは、英国ジョージアンからヴィクトリアンにかけてみることが出来ます。


「エボナイズド」仕上げとは、英国やフランスのアンティーク家具などでもみられる黒い塗装仕上げのこと。エボニーとは黒檀のことで、黒檀のように仕上げることをエボナイズドとよびます。遥か東洋からやってきた黒檀の装飾品に驚嘆した、かつての富裕層やキャビネットメーカーが生み出した仕上げのひとつであり、エボナイズド仕上げに黄金色のオルモルを合わせたり、セーブルの陶板をはめ込んだりしたキャビネットは、最高級品として英国やフランスの王侯貴族たちに愛されてきました。


そんなエボナイズドの板を使ったフレームの中に入れるものは肖像画が定番。横向き、黒のみで表現したシルエット絵や切り絵が配されることも良くあります。ワンポイントの金物はどんぐりが人気のようですが、他に蜜蜂やクラウン、薔薇なども見かけます。それぞれに意味を持っており、どの金具を選ぶかを楽しみながら飾っていたのではないでしょうか。


また、今回中に納められているのはオリジナルではなくプリントですが、女性のファッションはジョージアンの頃のもののようです。当初から入っていたのか、後年入れられたのかは不明ですが、フレームの雰囲気によく合っているように思います。

通常であれば一度外してみるのですが、開閉回数に限りがあるタイプの納まりであるため、開けてみるのは控えました。どうかご了承ください。そして嵌められているガラスはわずかにドーム状となっており、フレームにより奥行き感を与えています。


なお、今回ご紹介するフレームの吊り金具には、小さなどんぐりとオークの葉がついており、英国人が大好きなモチーフとなっています。

英国を象徴する木であるオーク、そしてどんぐりはオークの木の実(種)であり、大きな可能性を秘めた生命の象徴でもあります。「Great oaks from little acorns grow」「大きなオークの木も小さなどんぐりから育つ(千里の道も一歩から)」という諺もあるほど。


漆黒の板に輝く生命の象徴、どんぐりのワンポイント。オーヴァルの中におさまるジョージアンのレディは、上目遣いの微笑みがどこか上の空で、エボナイズドのフレームに更なる雰囲気を加えています。


2世紀近くを超えてきた小さなフレーム。

英国アンティークの佳品を、是非お手元でご鑑賞ください。




◆England

◆推定製造年代:c.1830-1850年代頃

◆素材:木・金属・ガラス・紙

◆サイズ:幅約10.6cm 高さ約12.9cm(+吊金具) 木部分のみの厚み約0.8cm

◆重量:106g

◆在庫数:1点のみ



【NOTE】

*古いお品物ですので、一部に小傷や汚れ、細かな塗装のひび割れや変色等がみられます。

*中の絵を抑えている背面金属部分の爪は開閉可能ですが、構造上頻繁な開閉には適しておりません。

*現状ではしっかりととまっています。

*爪の先端は鋭いです。もし開閉を行う場合は、マイナスドライバーやペンチなどの工具を使われることをお勧めします。

*見える限りガラスに欠けやヒビはございません。

*詳細は画像にてご確認ください。

*画像の備品は付属しません。

*上記ご了承の上、お求めください。




アイテムのご購入はショップにてどうぞ。

こちらのバナーからご来店いただけます。




Todd Lowrey Antiques

by d+A