ベツレヘムのアンティーク、マザーオブパールのブックマーク。
Bethlehem/ベツレヘム。
ヨルダン川西岸地区南部にあり、新約聖書ではイエス・キリストの生誕地とされている町です。
この町で有名な工芸品と言えば「ベツレヘムパール」。マザーオブパール/白蝶貝に、職人の手仕事で穴を開けたり削り出された美しい工芸品は古い歴史をもちます。
ベツレヘムでこの高い加工技術か゛確立したのは15世紀頃、巡礼のためにベツレヘムを訪れた修道士たちによってもたらされたといわれています。品物としてはアクセサリーや小物類が多いですが、家具に象嵌したり、建物の装飾に使われたりと幅広い用途に使われています。
今回ご紹介するのは、そのベツレヘムパールのブックマークです。
艶やかで虹色を秘めた輝きをもつマザーオブパールを削り出し、小さなブックマークに仕上げてあります。フラットな部分には「Bethlehem」の文字。そして持ち手の部分は「DONKEY HOOF/ロバの脚」となっております。
ロバといえば、キリスト教において非常に象徴的な動物のひとつ。新約聖書によれば、イエス・キリストのエルサレム入城の際に乗っていたのは「子ロバ」です。
ソロモン王の時代にエジプトから馬が輸入され、王や貴族は立派で大きな馬に乗るようになりました。そして、ロバは庶民の乗る家畜、荷物を運ぶ家畜となります。つまり卑しい存在、価値の低い存在、取るに足りない存在、劣った存在とみられるようになります。そのロバに乗るという事で、自分から「神のしもべ」となり、神に完全に服従するということを表しているとされます。(諸説あります)
そんなロバの脚を模したブックマーク。
手に入れたのは英国のマーケットですが、販売していたディーラーによれば「Bible Bookmark/聖書の栞」であるとのこと。おそらくベツレヘムのお土産物で、かなり古い物であるけれども、ほとんど使用跡のない珍しいものである、との説明も受けました。
持ち主はベツレヘム旅行(巡礼?)の時に手に入れたブックマークを、大切に仕舞っておいたのではないでしょうか。
現在では受け継ぐ職人の減少や、世界情勢により年々少なくなっているというベツレヘムパール。ゆっくりと謙虚に、でも堅実に歩き続けるロバの脚とともに、古く美しい工芸品をお届けいたします。
◆Bethlehem
◆推定製造年代:c.19世紀
◆素材:マザーオブパール
◆サイズ:幅約1.5cm 長さ約11.9cm 厚み約0.5cm
◆重量:8g
◆在庫数:1点のみ
【NOTE】
*古い物ですのわずかに小傷や汚れなどみられますが、とてもよいコンディションです。
*画像の備品は付属しません。
*上記ご了承の上、お求めください。
アイテムのご購入はショップにてどうぞ。
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Todd Lowrey Antiques
by d+A