英国アンティーク、スターリングシルバーのグリップをもつステッキ。
英国のステッキとしては定番のカラーリングで、きりりと黒いシャフトとシルバーの対比が凛々しく、控えめな優雅さに満ちています。
細かな部分をよく見てみましょう。シャフト部分は木製ですが、ほぼ黒といえる色味に塗装されています。わずかに塗装の剥げがや汚れがみられますが全体としては良いコンディションといえるでしょう。長さは約90.8cmと、英国のステッキとしては標準的なサイズであり、持てば重さ279gとやや重めで、ずっしりしっかりした印象です。
さらに目を惹くのは、スターリングシルバーのグリップ。丸みを帯びたグリップ部分には美しいハンドカーヴィングが施されています。カーヴィングのモチーフは唐草文様。アラベスク文様とも呼ばれ、くるくるとした葉が連なる、東洋から来たといわれる文様は、英国においてはウィリアム&メアリー時代に特に好まれたパターンです。
どこまでも連なる様は永遠を思わせ、いつまででも繁栄が続くと思われたヴィクトリアンの大英帝国にぴったりのパターンなのかもしれません。
ホールマークを見てみましょう。ロンドンの豹、ライオンパサント、デイトレターはシールドにUとなっており、1895年にロンドンのアセイオフィスで認可を受けたスターリングシルバーであることがわかります。メーカーズマークは矩形の中に「W.N」で、これはおそらく「William Naul」のものと思われます。
「William Naul」はバーミンガム、そしてチェスターにも登録があったシルバースミス。1905年に会社化され、ウィリアム・ニール&サンズ株式会社となりマーカーズマークも「W N LTD」となります。そのため、このマークは会社化される前のものと思われます。小型から中型の製品・・・凝った装飾のタバコケース、ヴェスタケース、化粧台のアクセサリー小物等を製造することで知られていました。
また、このようなブラックシャフトのステッキは、身なりにこだわる紳士が夜の外出用としていたといわれています。きりりとした黒に、鈍く光る銀、そして華麗な唐草文様を備えたステッキは、夜の帳のなかでさぞ映えたのではないでしょうか。
英国紳士の矜持を感じさせる凛々しき1本。貴方のお手元にいかがでしょうか。
◆England
◆London
◆William Neal
◆推定製造年代:c.1895年
◆素材:スターリングシルバー、木、金属
◆サイズ:長さ約90.8cm グリップ直径約3.8cm
◆重量:279g
◆在庫数:1点のみ
【NOTE】
*古いお品物ですので、一部に小傷や汚れ、アタリや凹み、変色等がみられます。
*ステッキはがっしりとしており、体重をかけてもほとんどしなりません。
*石突部分の金属も残っておりますが、ご使用時にはゴムキャップ等を嵌めることをお勧めします。
*詳細は画像にてご確認ください。
*画像の備品は付属しません。
*上記ご了承の上、お求めください。
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Todd Lowrey Antiques
by d+A