英国アンティーク、ウォーキングステッキ。
英国の大きなアンティークフェアで手にいれた、珍しいステッキのご紹介です。
まず印象的なのは野趣あふれる表情。
ところどころにある節と棘のような部分がアクセントとなり、もってみれば重量はそれほどではないものの、がっしりしっかりとした印象です。
このシャフトはおそらく「Hawthorn/ホーソーン」=「西洋サンザシ」と思われます。
西洋サンザシは北半球を中心に分布するバラ科サンザシ属の落葉低木で、花色は白、ピンク、赤等。咲き方も一重咲きから八重咲まで多様。5月に開花するため英語では「メイフラワー」とも呼ばれます。枝には一面に棘があり、そのため防犯を兼ねた生垣に使われることがよくあります。ちなみにHawは垣根を意味し、thornは棘を意味します。
ひとつの伝説としては、キリストが処刑される際に被せられた荊冠(けいかん)の材であった、といわれています。(諸説あります)そのためキリスト教圏においては神聖な樹木として扱われてきました。
当店では西洋サンザシのステッキを何本か扱ってまいりましたが、それらは棘部分は丁寧に取り除かれて凹みのある節のように仕上げられ、丁寧にゴールドやシルバーで飾られたものでした。このお品物のように棘部分をあえて残したものは初めてで、それだけに木の持つ強い力を感じて手に入れてしまいました。
棘とはいっても刺さるほど鋭くはなく、多分先端は削ってあると思われます。ただ、勢いよくぶつかるとかなり痛そうなので、護身用としてはとても効果的な外観なのではないでしょうか。
ごつごつしたシャフトに比べ、グリップ部分は樹皮を取り除いてあり、なめらかな木肌を愉しむことができます。わずかにワレがみられますが、現在のところこれ以上広がりそうではないので、このままのご紹介とさせていただきます。
神聖な樹木そのままの形を敢えて残した、まるで野山に在る木そのままのステッキ。貴方のステッキコレクションの一端を担う蒐集品としていかがでしょうか。
◆England
◆推定製造年代:c.19世紀
◆素材:木(西洋サンザシの可能性)、金属
◆サイズ:全長約88cm 最大部分幅約6cm
◆在庫数:1点のみ
◆重量:267g
【NOTE】
*古いお品物ですので、一部に小傷や汚れ、変色やワレ等がみられます。
*体重をかけてもしなりはほとんど感じません。がっしりとした印象です。
*石突部分は材に沿わせて作られたと思われる金属製です。底部分は木部が露出しています。
*とげのような小突起がございます。鋭くはありませんが、勢いよくあたると危ないのでご注意ください。
*詳細は画像にてご確認ください。
*画像の備品は付属しません。
*上記ご了承の上、お求めください。
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Todd Lowrey Antiques
by d+A