英国アンティーク、シルバーハンドルの拡大鏡。
英国アンティークのひとつの定番、拡大鏡。
機能性を求められつつも、そこには間違いなく作り手と使い手の美意識が感じられ、逸品が数多く存在します。その魅力にとらえられ、一つ持っていても、またひとつ、またひとつ・・・とコレクションする方も多いのではないでしょうか。
真鍮製、合金製、木のハンドルと金属のコンビネーションなど、様々な拡大鏡がありますが、今回はそのなかでも王道ともいえる優雅な銀のハンドルを持つ拡大鏡のご紹介です。
どこか古代ギリシアの神殿を思わせる多面体のハンドル。端部には花のような、光条のような放射状の意匠が施され、全体を品よくまとめています。スタイルとしてはネオクラシカル様式と言ってよろしいかと思います。
さて、英国アンティークシルバーの印、ホールマークを見てみましょう。
まずはシェフィールドのアセイオフィスの印、クラウンのマークがみられます。シェフィールドのアセイオフィスは現在も続いていますが、このクラウンのマークが使われていたのは1974年まで。1975年以降はヨークローズのマークとなります。理由としては1973年から使用されるようになったゴールドのスタンダードマークにクラウンが使われるようになったので、混同を避けるためです。
そしてスターリングシルバーの証、ライオンパサント。デイトレターはシールドに小文字の「h」で、シェフィールドにおいてこの1925年のデイトレターとなります。メーカーズマークは「D&S」。シールドに囲まれた大文字が特徴です。メーカーは「James Dixon & Son/ジェームス・ディクソン&ソン」と思われます。
同社は1806年にDixon & Smith c.の社名でシェフィールドにて創業したシルバースミス。1836年に社名をJames dixon & sonsに変更、1851年のロンドン万博ではシルバーとブリタニアメタル部門で様々な賞を受賞し英国を代表するシルバースミスとなります。
有名なのは1883年にカタログに掲載されたホイッスル。スターリングシルバーをはじめドイツ銀(洋銀とも呼ばれる)、ガンメタル、ブリタニアメタル、象牙、角等でホイッスルを製造し英国をはじめアメリカなどにも広く輸出されていました。スポーツトロフィーや銀食器のクオリティも評価されており、その品質の高さから、19世紀には世界中にその名が知られるようになりました。
なお、レンズ部分は後年に付け替えられたものであると思われます。英国アンティークの拡大鏡は、このようにハンドルは活かしながらレンズ部分が付け替えられているものが多くあります。金属製のレンズ枠は太いものもありますが、このお品物はごく細いレンズ枠で仕上げられています。
全体長さ約14cm強でやや大きめ、レンズ部分は直径約5cmですので視野が広く、実用に十分ご使用いただけます。
端正な意匠と丁寧な細工。英国の好ましさを凝縮したような小さなアンティークアイテムを、ぜひお手元でお役立てください。
◆England
◆Sheffield
◆James Dixson & Son
◆推定製造年代:c.1925年
◆素材:スターリングシルバー、ガラス、金属
◆サイズ:全長約14.2㎝ レンズ部分直径約5.2cm ハンドル厚み約1.3cm
◆重量:37g
◆在庫数:1点のみ
【NOTE】
*古いお品物ですので、一部に微細な傷や汚れ、へこみ、変色等がみられます。
*レンズ部分は後年に付け替えられたものと思われます。
*詳細は画像にてご確認ください。
*画像の備品は付属しません。
*上記ご了承の上、お求めください。
アイテムのご購入はショップにてどうぞ。
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Todd Lowrey Antiques
by d+A













