英国アンティーク、レセプションベル。
すらりとした美しい佇まいと凝ったディテールをもつヴィクトリアンのベルのご紹介です。
テーブルベルの一種ではありますが、振ってクラッパーを鳴らすのではなく、ハンマーでキャスティング(鐘本体)を叩いて鳴らすタイプです。このようなタイプはカウンターベル、もしくはレセプションベルなどとも呼ばれ、ショップやホテルのカウンターで使われてきたことを伺わせます。
まず、全体は高さ13cmほど。
レセプションベルとしては頃合いの大きさで、ベース直径も8cm強ほどです。
特徴は均整がとれた美しい全体のフォルムと、凝ったディテールをもつトップの擬宝珠、そしてベースの浮き彫りになった装飾。ぎざぎざがある葉に囲まれた可愛らしい実がモチーフで、豊かな実りを感じさせるデザインとなっています。
この実はいったいなんなのでしょうか。おそらくは「ベリー/Berry」の類のような気がします。(ちなみにベリーは食用で小さい果実の総称です)
日本ではストロベリー以外はあまり見かけないベリー類。あってもブルーベリーかラズベリーくらいで、しかもかなりお値段も高くなかなか一般的とはいえません。
いっぽうで英国では、ベリー類の種類がとても豊富です。春から夏にかけて次々と旬のベリー類がスーパーマーケットの店頭を賑わし、TVやネットの料理プログラムはこぞって「初夏のベリーレシピ」を特集します。もちろん値段もそれほど高くはなく手に入れることができるので、期間限定の果物としてとても親しまれています。
ブリーベリーにアカスグリ。クロスグリにグースベリー。クランベリー、ラズベリー、ブラックベリー、そしてストロベリー・・・。
あげればきりがないですが、このベルのモチーフはどれでしょうか。
葉がぎざぎざなので、ブルーベリーではなさそうですし、実の形状からラズベリー、ブラックベリーやストロベリーではないでしょう。後はアカスグリか、クロスグリ、もしくはグースベリーあたりかもしれません。
長々と書いてきて申し訳ないのですが、特定は難しいようです。ただ、一般的に実の類は豊かな実り、豊穣を意味し、それを祝ったり願ったりする気持ちを込めて使われることが多いので、このベルについてもそれに当てはまるのかと思います。
豊かに実ったベリーの茂みからすらりと立ち上がるレセプションベル。いい具合にすり減ったハンマー部分を指で弾けば「チリーン」と良い音で響いてくれます。動画をアップいたしましたので、よろしければご確認ください。
重さ300g超えとずっしりとした重量感は、指で弾いても安定性は抜群。歳月を経た唯一無二の風合いを纏った、英国アンティークの妙なる佳品をお届けいたします。
◆England
◆推定製造年代:c.1870-1890年代頃
◆素材:真鍮
◆サイズ:底面直径約8.3cm高さ約13.2cm
◆重量:308g
◆在庫数:1点のみ
【NOTE】
*古いお品物ですので、一部に小傷や汚れ、変色や歪み等がみられます。詳細は画像にてご確認ください。
*見る方向によっては気づかない程度ではございますが、わずかに全体が傾いています。
*画像の備品は付属しません。
*上記ご了承の上、お求めください。
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Todd Lowrey Antiques
by d+A