英国アンティーク、トークン入り木製小箱。
英国のアンティークフェアでみつけた小さな樽のような木箱。
ネジ式の蓋を開ければ、中にはいかにも古そうな真鍮製のメダルのようなものが入っていました。販売していた親爺殿に、これは何かと尋ねれば「Token/トークン、だね。これは古いよ」とそっけない返事。よくわからないながらも、妙な魅力に惹かれて手に入れて仕舞いました。
木箱の底面には以下の文字。
EDGARD
(判読不明)
1859
(もしくは1839)
そしてトークンには以下の文字。(UではなくVで表現されています。Uは比較的新しい文字です)
JOANNES ILLE COQVVS SUI FILIOQVE
もう片面は文字の順番もわからず、読み取ることができませんでした。
調べてみると、これはどうやらヴェネチアのドゥカート金貨、もしくはゼッキーノ金貨(1284年からヴェネツィア共和国で発行)に似せた代用通貨で、1840年代頃英国のジョン・クックにより東アフリカとの貿易の為に作られたものらしい・・・とのことです。
ミュージアム等のサイトでは情報が無く、複数の英国やヨーロッパのアンティークショップのサイトからの情報となりますので、あくまで「らしい」ということでお願いいたします。
確かにデザインは何となくゼッキーノ金貨に似ていますが、本来の図柄である、片面の聖マルコに跪いているドージェ(元首)、もう片面のイエスキリストの全身像はほぼ崩れて意味不明の形となっており、同じ型で多数のものを作ったのか、はたまたコピーのコピーなのか、よくわからないところです。
そして、東アフリカとの貿易の為に作られた・・・というところも意味がよくわかりません。ひょっとして、これを金貨として貿易の支払いに使っていたのでしょうか?木箱の底面に書かれた文字もほぼ判別ができず、「EDGARD」という個人名らしきもの、1839年もしくは1859年という年号くらいしかわかりません。
かなりわからないことが多いアイテムではありますが、それだけに想像をたくましくすれば、過去に行われていたかもしれない出来事がみえてくるようです。
オフィシャルには語られない、ほの暗い歴史の一端。
更に追求してみたくなった方は、是非手に入れてみてください。
◆England
◆推定製造年代:c.1830-1850年代頃
◆素材:木、真鍮
◆木箱サイズ:直径約4.6cm 高さ約3.9cm
◆トークンサイズ:直径約2.3cm
◆総重量:39g
◆在庫数:1点のみ
【NOTE】
*古いお品物ですので、一部に小傷や汚れ、錆びや変色がみられます。
*蓋はネジ式です。丁寧に閉めないと上手く閉まりません。完璧には閉まりません。
*詳細は画像にてご確認ください。
*画像の備品は付属しません。
*上記ご了承の上、お求めください。
アイテムのご購入はショップにてどうぞ。
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Todd Lowrey Antiques
by d+A