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Friday

くるくる回る夢のアイコン/ Antique Tin Wind Up Ferris Wheel

 ドイツアンティーク、ブリキの観覧車。

















英国のアンティークセンターで手に入れた、高さ20cm強の玩具の観覧車のご紹介です。


グリーンの支柱が組まれた中に、白馬に乗った4人の騎手が十字に配されており、動きに合わせてゆらゆらと動くさまが楽しめます。やや剥げてはいるものの、その色合いはどこかノスタルジック。観覧車というモチーフも愛らしく、見ているだけで郷愁にも似た感情が心を揺さぶります。


背面の中央にはゼンマイと回すためのネジがついています。ネジを回せば同時に逆方向(正面に向かって時計回り)に回転しますが、手を離せばすぐに反時計回りにくるくると回ります。


動作状況を動画としましたので、よろしければご覧ください。





実は買い付けた場所では、古いもの・・・というだけで、生産国はよくわかりませんでした。数日後に訪れた大きなフェアで、沢山の古いブリキのおもちゃに囲まれた親父殿を発見。ちょっとお話ししただけで、何倍もの情報をお話ししてくれるタイプの御仁でありました。彼曰く、英国のブリキのおもちゃの品質はイマイチ。やっぱり最高はドイツ。ドイツのものが最高だよ、と熱く語っていました。この親父殿ならわかるかもしれない、とこの観覧車の写真をお見せしたところ、断定はできないけどおそらくドイツのもの、1900年代くらいなんじゃないか、というご意見をいただきました。


私の調べでも同様と思っておりましたので、こちらは1900年代頃のドイツのもの、ということでご紹介させていただきます。


機械式の観覧車の始まりは1893年。アメリカ合衆国、シカゴ万国博覧会 (World Columbian Exposition) でのアトラクションの1つとして建設されたのが始まりです。パリのエッフェル塔に対抗して作られたものであり、直径75.5m、2160人乗りと当時としては巨大なものでした(1904年に移設後解体)。


これは設計者「ジョージ・ワシントン・ゲイル・フェリス・ジュニア/George Washington Gale Ferris, Jr.」の名前から、「Ferris Wheel/フェリス・ホイール」とよばれました。現在でもこの「フェリス・ホイール」が一般名称として使用されていることからも、当時いかにインパクトのあるものだったかが推測できます。


シカゴ万国博覧会に続き、1897年にはウィーンにおいて、フランツ・ヨーゼフ皇帝即位25周年の祝賀の一環として、「The Vienna Ferris Wheel」がつくられました。こちらは修理・修復を繰り返しながらも、なんと現役で動いています。


19世紀末、新大陸に現れ広まったフェリス・ホイール。大人も子供も虜にする乗りものは、夢のアイコンとなって愛されてきました。



貴方の心の真ん中にある、無垢でピュアな柔らかい部分。小さな観覧車はそこをゆっくりと撫でるようにくるくるとまわります。


お手元でたっぷりとご堪能いただきたい、ドイツアンティークの稀有なひとしなはいかがでしょう。




◆England買付/Germany

◆推定製造年代:c.1900年代頃

◆素材:金属

◆サイズ:高さ約22.5cm 幅約17.3cm 厚み約9cm

◆重量:175g

◆在庫数:1点のみ



【NOTE】

*古いお品物ですので、一部に小傷や汚れ、錆びや変色、歪み等がみられます。

*詳細は画像にてご確認ください。

*画像の備品は付属しません。

*上記ご了承の上、お求めください。 





アイテムのご購入はショップにてどうぞ。

こちらのバナーからご来店いただけます。




Todd Lowrey Antiques

by d+A