英国のなかで「アンティーク・タウン」と称される街は多くありますが、今回訪れたのはイングランド北東部の小さな街。
小さな河が流れ、その傍に古いアンティークセンターがありました。
床が歩くたびにきしみ、ちょっと平衡感覚が失われそうに傾いた二階(英国ではファースト・フロア)。
そんな場所で見つけた、古い、古い小さな箪笥をご紹介いたします。
小さいながらも貫禄あふれた姿は、ミッドヴィクトリアンの小家具。
基本的にはパイン系の材で作られていますが、天板にはマホガニー材が張られています。
抽斗をだしてみると、側板には文字が書かれていました。
ハンドライティングのうえ、歳月によりにじんだり消えたりしているため判読はできませんでしたが、
想像としては、例えば作業中などに、すべて抽斗を本体から出して使うことが多く、細かな材を仕分けるために、側板に納める物を書いていたのかもしれません。
抽斗の継ぎ目はドーブテール(鳩の尾)と呼ばれる蟻継ぎで組まれており、手間暇かけた造りであることを伺わせます。
歳月を経て、エッジは丸くなり、飴色となったオールドパインの質感は手にやさしく、銘木マホガニーの天板は小さいながらも英国家具としての矜持を感じさせるのに十分な貫禄。
1世紀半を過ごしてきた小家具は、これからもまたさらに長く過ごしていく力を確かに持っています。
小さなつまみを持って、そっと動かしてみてください。
ミッドヴィクトリアンの英国家具職人の手遣いが、伝わってくることでしょう。
◆England
◆推定製造年代:1860年代
◆素材:マホガニー・パイン
◆サイズ:全幅約19 奥行き約15.5(つまみ含む) 高さ約19.5cm
◆在庫数:1点のみ
【NOTE】
*古いお品物ですので、小傷や汚れ、打痕などが複数箇所ございます。詳細は画像にてご確認ください。
*年代を考えれば良いコンディションであり、十分ご使用いただけると思われます。
*上記ご了承の上、お求めください。
アイテムのご購入はショップにてどうぞ。
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Todd Lowrey Antiques
by d+A