英国アンティーク、ヴィクトリア時代のカードホルダー。
英国の小さなフェアで手に入れた古いカードホルダーは、扇が3つ重なったような少し珍しいフォルムを持っています。
扇のような形のモチーフは、おそらくパルメットなのではないかと推測します。
パルメットとは、棕櫚(シュロ・ナツメヤシ)をもとにしたといわれる文様のこと。
棕櫚(シュロ・ナツメヤシ)は古代メソポタミアやエジプトでは聖樹とされ、落葉なく毎年新しい葉をつけ枯れるまで実をつけるため生命育成、繁栄のシンボルとされました。
団扇のような扇形の葉をデザイン化し、多くデザインがつくられてきています。ヨーロッパでも、18-19世紀にかけてはアカンサスに並び、多く用いられてきたモチーフでもあります。
このカードホルダーは、そのパルメットをややアレンジしたフォルムで構成されているようです。
リズミカルにならぶ連続した扇形。
ポイントで施された金色の円形はアーツ&クラフツからの影響でしょうか。
台座の縁には蕾のような連続文様が施され、ヴィクトリアンの雰囲気を当時のままに伝えています。
ホルダー本体はブロンズ、台座の中は鉄。
持てばずっしりと重く、本物ならではの確かな存在感が所有することの悦びを教えてくれるようです。
機能としては、とてもシンプル。それぞれの扇型部分にポストカード等を差してディスプレイすることができます。デザインの完成度がとても高いため、このまま置いておくだけでも絵になる彫刻作品のような存在感。
かつて、どんな人がこのカードホルダーを使っていたのでしょうか。
このクオリティからして、間違いなく富裕層の持ちものだったと思われます。
そして、機能性よりは意匠性のほうが強いため、仕事用というよりは、プライベート用。
例えば、お屋敷奥のライブラリー。
館の主人が書斎代わりのデスクに向かうとき、一番大切な人からのポストカードを1-2枚だけ、いつも眺めていたい・・・。
そんな想いを実現するのに、ぴったりだったような気がいたします。
もちろん、現代の日本でも。
このまま、そっとデスクの上に飾ったり。
いつも目にしておきたい1枚のカードだけを、掲げるように差してみたり。
格調高い雰囲気はそのままに、どんな演出にも応えてくれる、確かな英国アンティークの逸品です。
◆England
◆推定製造年代:c.1890年代
◆素材:ブロンズ・鉄
◆サイズ:幅約10.7cm 奥行き約7.5cm 高さ約16.5cm
◆重量:570g
◆在庫数:1点のみ
【NOTE】
*古いお品物ですので、一部に小傷や汚れ、錆、ゆがみ、変色がみられます。詳細は画像にてご確認ください。
*画像の備品は付属しません。
*上記ご了承の上、お求めください。
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Todd Lowrey Antiques
by d+A