羊皮紙に綴られたヴィクトリア時代の賃貸契約書。
古い書類を手に入れました。
わずかに透明感のあるアイボリーの紙に、流麗なハンドライティングで綴られた冊子。
表紙には美しい飾り文字で以下のタイトルが掲げられています。
「This Indenture」
「この契約書」は・・・と、以下、契約書の内容が連綿とつづられています。
裏表紙には、以下の内容。
(判別点かない部分は?としております。ご了承ください)
Dated 14 July 1883
F.C.Littele
to
H.C.Malkin
Lease
of
No.2 Percy Villas Campden Hill
Kensington in the County of Midd?
from 29th September 1882
for years・・・・・21
Expites 29th September 1903
Rent £80 first 14 years
£95 last 7 years
Dated 15th September ?
W.H.Sangton ?
to
Mrs.H.R.Little and
Charles Peter Lottle ?
Surrender ( endoved ?)
・・・この契約書は、ケンジントンにあった「パーシー・ヴィラ」という場所の賃貸契約書です。
以前に当店でほぼ同じ内容の契約書をご紹介したことがございました。
恐らく、契約書は2部あり、双方が保持していたと思われます。
「F.C.Littele」氏から「H.C.Malkin」氏へ「パーシー・ヴィラ 2号室」を1882年9月29日から貸し出す、という内容。
料金は初めの14年間は80ポンド(年間だと思います)、後の7年間は95ポンド。この契約の有効期限は1903年まで。
後半の料金が高く設定されているのは、インフレを見越してでしょうか?
内容自体も興味深いのですが、なによりも印象的なのはハンドライティングの美しい筆記体と、使用されている紙。
これは、羊皮紙。
文字通り羊の皮から作られた紙で、長持ちし、独特の風合いがあるのが特徴。
破こうとしてもかなりな力が必要なほど丈夫なため、聖書や公文書等、貴重な文書に使用されてきました。
現在でも生産、販売されていますが、A4版で1枚約5000円ほど(販売店や質によりばらつきあります)。
そんな貴重な羊皮紙に記された、リース契約書。
触ってみれば、しっとりとしなやかな、それでいて張りのある風合い。
植物素材の紙に比べればなんともなまめかしく、生地でいえば綿や麻に対する絹のような印象といっても過言ではありません。
随所に貼られた当時の印紙や、ノータリーシール(蝋の印)も、ますますこの契約書を特別な雰囲気に仕立て上げています。
このままゆっくりと眺めたり。
額装して飾っていただいても、また撮影用の小道具としてお使いいただくのもよろしいかと思います。
ヴィクトリアンのロンドンに、ヴィラを借りる。
・・・そんな想像をしつつ、お愉しみください。
◆England
◆推定製造年代:c.1880年代
◆素材:羊皮紙
◆外箱サイズ:幅約20.8cm 高さ約26.1cm
◆重量:46g
◆在庫数:1点のみ
【NOTE】
*古いお品物ですので、羊皮紙には折れ、小傷や汚れ、変色がみられます。詳細は画像にてご確認ください。
*画像の備品は付属しません。
*上記ご了承の上、お求めください。
アイテムのご購入はショップにてどうぞ。
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Todd Lowrey Antiques
by d+A