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Friday

毎日を確かに刻む新しい装飾 / Antique Art Deco Desk Set

英国アンティーク、アール・デコ様式のカレンダー付デスクセット。























品格溢れるクールさ・・・とでも形容したくなるような、デスクセットを手に入れました。


買い付けたのはイングランド中部の街、屋内型の常設アンティークマーケット。
沢山ならぶストールの中、1軒の店先のガラスケースの中に、「イチオシ」とばかりにディスプレイされておりました。

興味を持って眺めていれば、すらりとクールな男性スタッフが登場。
早速ケースから出して、得意気に操作しながら説明が始まります。


「ほら、カッコいいだろ?アール・デコのものだね」


20世紀初めの装飾芸術、アール・デコ(Art Deco/新しい装飾)。

植物の有機的な曲線をテーマにしたアール・ヌーヴォーが19世紀末にヨーロッパを席巻し、そのあとにやってきたのがアール・デコです。
有機的なアール・ヌーヴォーに対し、直線と幾何学的な曲線を組み合わせた、構造的で理知的ともいえるアール・デコは工業製品とも相性がよく、一大ムーブメントとなりました。

アールデコが花開いたのはパリを中心としたヨーロッパやアメリカですが、もちろん英国にもその波は確実にやってきていました。
ただ、室内装飾や家具においては、英国では装飾が多かったヴィクトリア時代から、すっきりとしたエドワーディアンに変わった頃でしたので、その波と交じり合い、それほど顕著にアールデコ様式として確立はされなかったように思います。

ただ、小物雑貨においてはその限りではなく、女性のアクセサリーをはじめとして、多くの英国でのアールデコ様式をみることができます。




今回ご紹介するデスクセットもそのうちのひとつ。

くっきりとした矩形の漆黒の分厚いガラスがベースとなっており、ひんやり冷たく輝く様はそれだけでも空間を引き締める効果をもっているようです。

手前にはペンを置くための溝がきられ、ベースの上には左にカレンダー、右にインク壺。

立方体のインク壺は真鍮製。トップのドーム型の蓋をくるりと開けば、内側にガラスの容器が入っており、ガラス容器は取り出すことが可能です。

そして、出色なのが左側のデスクカレンダー。
断面が三角形の真鍮ケースに、左右に球体のつまみがついた意匠はまさにアール・デコ。

手前には月名とその月毎の日数が書かれた札を差す場所があり、毎月取り替えていただくようになっています。
そして日付は、中央の楕円の小さな窓にでる数字で読み取るようになっております。
左右にある小さな丸いつまみを下におろせば、窓内の数字が次々と変わる仕組み。
左側は1,2,3とブランク。右側は0から9まで。

つまみを下に降ろす度「カッシャン」という小さな音と共に変わる数字は、毎日を確かに刻んでいるようで、なんとも気持ちよく操作していただけることと思います。


よろしければ操作する様子を動画にてご確認ください。


インク壺は小物入れや、スタンプ台などを仕込むのもよいかもしれません。


モダンなデスクにも、クラシックなデスクにもぴたりと合う、アール・デコのデスクセット。
カレンダーを動かすお愉しみとともに、クールで品格溢れるその姿をどうぞご鑑賞ください。




◆England
◆推定製造年代:c.1910-1930年代頃
◆素材:ガラス・真鍮・他
◆サイズ:幅約24cm 奥行き約14cm 高さ約7.6cm
◆ベースの厚み:約1.5cm
◆重量:約1.65g
◆在庫数:1点のみ


【NOTE】
*古いお品物ですので、一部に小傷や汚れ、変色がみられます。詳細は画像にてご確認ください。
*ペンは付属しません。
*画像の備品は付属しません。
*上記ご了承の上、お求めください。




アイテムのご購入はショップにてどうぞ。
こちらのバナーからご来店いただけます。

https://toddlowrey.com/?pid=145127750


Todd Lowrey Antiques
by d+A