世界中のアイドル、ミッキー＆ミニーマウス。
彼らについては、ここでご説明するまでもないでしょう。
1928年、アメリカでウォルト・ディズニーとアブ・アイワークスが生み出し、スクリーンデビューした世界一有名なネズミのキャラクター達。
買い付けたのは、イングランドの大きなアンティーク・フェア。
ステッキやチェスなどをメインに扱う渋い品揃えのストール。
ラグビーファンだという頑強な親爺殿が嬉しそうに奥から出してきたのは、以外にもミッキー＆ミニーマウスのヴィンテージ・トイでした。
そのギャップに隙をつかれ、思わず手に入れてしまったのです。
だいぶ見えづらくなっておりますが、ラベルには以下の文字がみられます。
ミッキーマウス
MICKYMOUSE SEMCO LTD
WALT DISNEY PROD
MADE IN ENGLAND
ミニーマウス
MINNIEMOUSE SEMCO LTD
WALT DISNEY PROD
MADE IN ENGLAND
この「SEMCO LTD」とは、どんな会社だったのでしょうか。
英国で現在でもおもちゃ、特にプラモデル等を販売している会社に「Airfix/エアフィックス」があります。
1939年創業、はじめはゴム製の人形などを生産していましたが、第二次大戦後にはプラモデルの生産を開始。
現在でも多くの製品を手掛ける老舗企業となっています。
そのエアフィックス社が1950年代に工場を大きくした際に、沢山の小さなおもちゃ会社を買収しました。
そのひとつが、「SEMCO/セムコ」。英国の小売店、Woolworths/ウールワース（発祥は米国）にむけてベビー用のおもちゃを作っていた会社です。エアフィックス社はセムコの名前は残したまま、ディズニーのライセンスを得て、ディズニーキャラクターのぬいぐるみの生産を始めました。
以上が、今回ご紹介するミッキー＆ミニーのタグの理由。
セムコ社の創業等については、残念ながら不明。
セムコ社のタグは、このようなぬいぐるみや指人形等、いずれもディズニーのキャラクターにつけられ、60年代に販売されていたようですが、やがてなくなってしまったようです。
アメリカ、カリフォルニアにディズニーランドがオープンしたのが1955年。
夢の国の情報はもちろん英国にももたらされ、多くの子供たち（もちろん大人も）が、いつか行ってみたい、と願いつつ、映画館やテレビでミッキーマウスの活躍を目を輝かせてみていたことでしょう。
そんな時代に発売された、ミッキー＆ミニーのぬいぐるみ。
顔部分は表情豊かな樹脂、体は柔らかな詰め物がはいった身長約28cmのソフト・トイは、子供が抱きかかえるのにちょうど良いサイズ感です。
歳月相応に若干くたびれてはおりますが、可愛らしさはまだまだ健在。
ミニーのエプロンは外すこともできます。
半世紀を頑張って駆け抜けてきた、世界のアイドル。
夢見ることを忘れないために、いつまでも傍に置いておきたくなるヴィンテージ・トイです。
参考：エアフィックス社オフィシャルサイト 歴史（英語版）
https://www.airfix.com/uk-en/about
＊SEMCOについての記述はありません。
参考図書:「British Dolls of the 1960s」by SUSAN BREWER
chapter 7 132ページ Airfixの項にSEMCOについての記述がみられます。
◆England
◆推定製造年代:c.1960年代
◆素材：布・樹脂・他
◆ミッキーサイズ：身長(耳の先端まで)約28.5cm 重量約111g
◆ミニーサイズ：身長(耳の先端まで)約28cm 重量約124g
◆在庫数：1セットのみ
【NOTE】
＊ミッキーとミニー、ペアでの販売です。
＊古いお品物ですので、一部に小傷や汚れ、変色や破れ等がみられます。詳細は画像にてご確認ください。
＊画像の備品は付属しません。
＊上記ご了承の上、お求めください。
アイテムのご購入はショップにてどうぞ。
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Todd Lowrey Antiques
by d＋A
