英国ヴィンテージ、チェス駒セット。
チェス駒=チェスメンには様々なスタイルがあります。
ロンドンのセントジョージ・チェスクラブで1840年頃から使われていた駒のデザインであったことから名づけられたセントジョージスタイル。チェスゲームで人気があったパリのカフェ・デ・ラ・リージェンス/Cafe de la Regenceにちなんで名づけられたリージェンシースタイル。
そして今回ご紹介するチェスメンは「スタントン・スタイル」です。
これは現在も公式に使われている駒の形で、第一回ロンドン国際大会・1851年から使われているもの。それまではまちまちの形をしたチェス駒が使われて、よく問題が起こっていたそうです。この駒の形に決めたのが、当時世界最強プレイヤーといわれていた英国人Howard Staunton/ハワード・スタントン(1810-1874)。それ以来、このようなスタイル・形をスタントンスタイルとよぶようになりました。現在、最もメジャーなスタイルといってもよいでしょう。
緻密な杢目のボックスウッドから掘り出された駒は、キングの高さが約7.3cm。チェスメンとしてはやや大きめサイズだと思われます。
セットされた箱は松系の軽い材で出来ており、上蓋をスライドするシンプルなつくり。チェスメンを入れる箱としては一般的なフォルムです。
そして箱に貼られたラベルには「BOXWOOD CHESSMEN EBONISED TSL MADE IN FRANCE」の文字がみられます。
「TSL」とは「Thomas Salter Ltd」のこと。
1913年ロンドンにて創業したおもちゃメーカーで、ボードゲームやジグソーパズルなどを中心に製造していましたが、1992年には廃業してしまったようです。
また「BOXWOOD/ボックスウッド」は材の名前で、緻密な杢目が特徴であるため、チェスメンとしては定番の高級材。
「EBONISED/エボナイズド」は黒い塗りつぶしの塗装の事で、黒檀(Ebony)のように見せるために家具や小物に施された仕上げです。この場合は黒い駒の仕上げがエボナイズドである、ということになります。
最後にドイツの詩人、ゲーテの言葉をご紹介いたしましょう。
チェスは知恵の試金石である
Chess is the touchstone of intellect.
ヴィンテージのチェスメンを、貴方の知恵を磨き上げる一助として、お傍においてみるのもよろしいかもしれません。
◆England/France
◆推定製造年代:c.1950年代頃
◆駒の素材:木(ボックスウッド)
◆外箱サイズ:幅約19.5cm 奥行き約10cm 高さ約6.5cm
◆キング駒サイズ:高さ約7.3cm 直径約3cm
◆ポーン駒サイズ:高さ約3.5cm 直径約2.1cm
◆重量:405g(駒をすべて入れた箱の重量)
◆在庫数:1セットのみ
【NOTE】
*チェス駒32ピースと外箱1点、セットでのお品物です。
*チェスボードは付属しません。
*古いお品物ですので、一部に小傷や汚れ、ラベルの破れや書き込み、変色等がみられます。詳細は画像にてご確認ください。
*画像の備品は付属しません。
*上記ご了承の上、お求めください。
アイテムのご購入はショップにてどうぞ。
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Todd Lowrey Antiques
by d+A