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ソヴィエトの子ども達が読んだアイルランドからの物語/ Vintage Book "Gulliver Travels" from USSR

 ソヴィエト連邦時代のヴィンテージ本、ガリヴァー旅行記。



















アイルランドの風刺作家、ジョナサン・スウィフト/Jonathan Swiftによる「ガリヴァー旅行記/Gulliver's Travels」。


1726年に初版が刊行されたあまりにも有名な小説は、今なお世界中で読まれているお話の代表格といってもよいかと思います。





今更ではありますが、ガリヴァー旅行記は以下の四篇で構成されています。




第一篇 リリパット国渡航記(小人の国)


第二篇 ブロブディンナグ国渡航記(巨人の国)


第三篇 ラピュータ、バルニバービ、ラグナグ、グラブダブドリッブおよび日本への渡航記

(空飛ぶ国とその下の国、不死の国と魔法使いの国、そして日本)


第四篇 フウイヌム国渡航記

(知的な馬の国)




特に有名なのは初めの二篇で、小人の国、そして巨人の国の様子は、子供向けの絵本でご覧になった方も多いのではないでしょうか。

私も大学生になるまでは、ガリヴァー旅行記といえば子供向けのお話かと思っておりました。

初めて、絵本ではなく文庫版で第四篇まで読み通した時の感動は今でも忘れることができません。





さて、今回ご紹介するのは、ソヴィエト連邦時代に発刊されたロシア語の「ガリヴァー旅行記」です。



発刊は1978年。

原作はもちろんジョナサン・スウィフトですが、このロシア語版は Tamara Gabbe(1903-1960)によってソヴィエトの子供たち用に翻訳・リライトされたものです。

レニングラードで軍人の家に生まれたタマラは、レニングラードの子供向けの本を出版する会社で働き、本の出版、そして作家までもこなしていた女性でした。

多くのフランスや英国の文学の翻訳も手掛けていましたので、このガリヴァー旅行記もそのうちのひとつだったのでしょう。

挿絵や量を見る限り、おそらく初めの二篇のみが収録されていると思われます。




申し訳ないのですが、ロシア語がわかりませんので、ディーラーから聞いり、私が調べた限りの情報はここまでとなってしまいます。

雰囲気あふれるイラストを描いた作家名も知りたいところですが、残念ながらわかりませんでした。




東西冷戦のさなか、ブレジネフ書記長のもと、厳しい経済状況だった1978年のソヴィエト連邦。

そんななかでも、子供たちが夢中になったであろう、18世紀の偉大な作家が紡ぎだした物語は、今なお私たちの心をとらえて放しません。



言葉が読めなくても、存在自体がなにかを雄弁に語る小さな本。

是非お手元でご鑑賞ください。




◆England

◆推定製造年代:c.1978年

◆素材:紙

◆サイズ:約14.5×20.7cm 厚み約1.2cm

◆重量:211g

◆在庫数:1点のみ



【NOTE】

*古いお品物ですので、一部に小傷や汚れ、折れや破れ、変色等がみられます。詳細は画像にてご確認ください。

*画像の備品は付属しません。

*上記ご了承の上、お求めください。





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