英国ヴィンテージ・ケルトモチーフのブローチ。
スコットランドの男性の正装、キルト。
ちょっと本題とは外れますが、ここでキルトの着方をご紹介いたしましょう。
本式のキルトはウール製で2×4mくらいのシンプルな1枚の布=プレード/Plaid。
まず、中央のみプリーツだたみにして、左右はフラットな状態にしておきます。
プリーツ部分を背中にあて、左右のフラットな部分を前で重ね合わせ、ベルトを締めて固定させます。
右裾は前から左肩に廻し、左裾はベルトに挟みつつ背後から左肩に引き上げ、最後に左肩の上でピンやブローチで留めます。
この時、前の部分は巻きスカートのようにハタハタとしますので、ここでもピンやブローチで留める必要があります。
一般的には前の部分を留めるものをキルトピン、左肩で留めるものをプレードブローチ、と呼びます。
最も近年は着やすくなっているものが多く、ボトムはほぼスカート状のものを履き、トップはタイを締めてベストやジャケットを着ることも多くなっているようです。
さて、ここで登場するアクセサリーがキルトピンとプレードブローチ。
当然男性用でありますから、モチーフとしては剣や斧など勇壮なもの、そしてケルトの組み紐文様(ケルティック・ノット)等がモチーフとして好まれました。
ちなみに、プレードブローチは円形が基本。
昔から必要とされてきた男性のアクセサリーとして存在したため、英国ではこのバリエーションとみられる多くのブローチやピンをみることができます。
・・・ということで、今回ご紹介するブローチ。
円形で、中央が開いたドーナツ型をしています。
地模様には細かな渦巻、それに小さくも立体的な小花が施され、半月状のガラスが配されています。
ガラスはブラウンに乳白色が混ぜ込まれており、より深い色合いで意匠性を高めています。
ガラスが5か所にあり、それを囲む線が古代から魔除けの意味をもつ五角形となっているのも、なにか意味があるのかもしれません。
形としてはプレードブローチをモチーフとしたものでしょう。
このようなブローチは英国のアンティーク・ヴィンテージマーケットでしばしば見かけますが、地金がシルバー色のものが多く、今回ご紹介するようなゴールド色は少々珍しいかと思います。
現代日本ではキルトを召される機会は少ないかと思いますので、ジャケットやコートの襟元などにいかがでしょうか。
女性であれば、ゆったりしたストールを襟元でとめるのにも最適かと思います。
身に着ければ、遥かなハイランドの澄んだ空気を運んでくれそうな、英国ヴィンテージの美しい一品です。
◆England
◆推定製造年代:c.1950-1970年代頃
◆素材:金属、ガラス
◆サイズ:直径約4.7cm 厚み(取付金具以外)約0.5cm
◆重量:25g
◆在庫数:1点のみ
*古いお品物ですので、一部に小傷や汚れ、変色がみられます。詳細は画像にてご確認ください。
*ブローチ留め金具は、ご使用可能と判断してご紹介しておりますが現代の物に比べればわずかに操作性に劣ります。
*画像の箱、その他備品は付属しません。
*上記ご了承の上、お求めください。
アイテムのご購入はショップにてどうぞ。
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Todd Lowrey Antiques
by d+A