英国アンティーク、マン島モチーフの真鍮製砂時計。
私たちが古くから使ってきた砂時計。
起源については古代エジプト、古代ギリシャ、ローマとも中国ともいわれていますが定かではありません。大航海時代に地球一周をしたマゼラン(1480-1521)が、18個の砂時計を船に積みナビゲーションに使用したとの記録があるとか。
そんな砂時計は、英語では様々な呼び方があります。
Hourglass
Sandglass
Sand Timer
Sand Clock
「Hourglass/アワーグラス=時間の砂」という響きがとてもきれいなので、今回はこの呼び方でご紹介させていただきます。
今回ご紹介するのは英国から来たアワーグラス。中央の砂が入ったガラス部分は定番の形ですが、上下の金具部分はマン島のトリスケルとなっております。当店で何度かご紹介しているマン島。ここで一応おさらいをしておきます。
マン島とは、グレートブリテン島とアイルランド島に囲まれたアイリッシュ海の中央に位置する島。
グレートブリテン島の南にあるジャージー島等と同じく、英国王室属領であり、「グレートブリテンおよび北アイルランド連合王国」の一部ではありません。
自治権があり、領主は「グレートブリテンおよび北アイルランド連合王国」の君主、つまり現在ではエリザベス女王となっています。石器時代から人が住み、近年(?)になってヴァイキングの定住地となり、その後はスコットランド、そしてイングランド、と所有者は二転三転した複雑な歴史を持っています。
そんなマン島のシンボルといえば「トリスケル」。
トリスケリオン、三脚巴(さんきゃくともえ)とも呼ばれる三本足の紋章です。トリスケルは古代文明からみられる意匠で、フランス・ブルターニュのシンボルであり同様にシチリアのシンボルでもあります。
マン島は古代ケルト文化が色濃く残る地域。
伝説によれば、ケルト神話の海の神「マナナン・マクリール」がマン島の最初の居住者とされ、三本足で車輪を転がすように濃霧の中を移動すると言われています。そのことからマン島のシンボルがトリスケルとなり、島名の由来ともなったといわれています。*諸説あります。
そんなマン島のトリスケルでガラスを挟み込んだアワーグラス。
販売していたのは英国のディーラーでしたが、彼はこれを「Kitchen Egg Timer」とも呼んでおりました。英国の朝ごはんで定番のゆで卵は、3分*でちょうど白身が少しだけ固まり、黄身はとろとろの食べごろになります。3分の砂時計は美味しいゆで卵を作るためにちょうど良い必需品なののかもしれません。(*常温の卵を沸騰したお湯に入れた場合)
私が実際に計測してみると、2分57秒から59秒あたりでした。ひっくり返すタイミングにもよりますので、ほぼ3分と申し上げてよいかと思います。
ゆで卵を作るとき以外にも、日常生活で3分は使用頻度の多い長さ。紅茶を淹れる時や、歯磨きの時、そしてもちろん近年の発明品、インスタント食品を調理する時にも3分は目安となっています。
貴方の日常の中、ちょっと3分測る時。
マン島から来たアンティークの砂時計を使ってみるのも一興かと思うのですが、いかがでしょうか。
◆England
◆推定製造年代:c.1900年代頃
◆素材:真鍮・ガラス・砂
◆サイズ:高さ約7.6cm
◆重量:89g
◆在庫数:1点のみ
【NOTE】
*古いお品物ですので、一部に小傷や汚れ、変色がみられます。詳細は画像にてご確認ください。
*ほぼ3分の砂時計です。3分ぴったりを保証するものではございません。
*画像の備品は付属しません。
*上記ご了承の上、お求めください。
アイテムのご購入はショップにてどうぞ。
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Todd Lowrey Antiques
by d+A