フランスアンティーク、分厚い面取りガラスが印象的なピクチャーフォトフレーム。
幅広の面取り加工が施され、格別に分厚いガラスが印象的なフォトフレームのご紹介です。
フランスのアンティークマーケットでは定番ともいえるスタイルで、いわゆる四方枠/額縁などのフレームではなく、面取りガラスを上下の金具で押さえただけのシンプルな構造。上部に飾りのないタイプもあり、その潔さに何か惹かれるものがあるのですが、その最大の特徴は、Bevel加工(Beveled Edge/面取り加工)されたガラスです。
面取り加工は、木材や金属でも行われる処理で、角を削って尖った部分を無くすことですが、それを極端に施すことで、意匠性や意味をもたせ、額縁にはない魅力をもたらします。Beveled Edge といっても、その処理や程度はさまざまで、これほど極端な面取り加工は、Miter Edge/Ground Miter と表現されることもあり、日本では幅広面取り加工といわれ、魅せるエッジ加工として、デザイン性を求めた鏡や装飾ガラスなどの加工方法として行われます。
今回のガラスは、およそ1㎝と特に分厚く、45度よりも急角度をつけて幅広く削られた後、表面同様に磨きあげられています。
その結果、光がプリズムに当たった時のように屈折・分散・反射するため、平面的なガラスに立体的な印象が生まれ、より美しく、さまざまな表情を見せてくれます。
見る角度によっては、ガラスの奥の写真が浮いているようにも見えたり、光の環境によって、反射であったり、影であったり、それらが幾重にも重なってるように見え、Beveled Edge のもたらす不思議なフレームワークが楽しめます。
ガラスを支えるフレームは、金メッキが施された金属製で、折りたたみ式のスタンドがついた支柱の内部には圧縮コイルスプリングが仕込まれており、上部の金具を引っ張り上げると下方向へ戻ろうとする力が働く原理を利用し、ガラスを上下の金具で挟みこみ、安定させています。
上部の金具に付けられた、ひらひらと左右に拡がるリボンの装飾は、ルイ16世スタイルのインテリアデコレーションとして人気のモチーフのひとつ。
主役であるガラスと写真を邪魔することなく、ふんわり載せられたリボンのアクセントと、ちょこんと置かれた足元の丸脚が、さりげなさの中にフランスアンティークならではのエレガントさを醸し出しています。
このタイプのフォトフレームは、額縁がないゆえに、特にガラスのエッジ部分は破損し易く、完璧な状態のまま保存されているものは稀少です。
今回のガラスも四隅それぞれに細かな欠けがみられ、表面にも経年による微細な傷や曇りがみられますが、とても良い状態といえます。詳しくは写真をご確認ください。
19世紀のパリジェンヌの写真のように、特別な写真を飾っても、あえて現代の写真をセピア加工して飾られても、デジタルにはない味わい深さを感じていただけることと思います。
100年を超えても、変わらない価値をもつ、どんなインテリアにも調和する実用的なフランスアンティークのひと品です。
フランス買い付け時からそのままの、マダムの写真と共にお届けいたします。
◆France
◆推定製造年:c.1880~1890年代頃
◆素材:ガラス・金属
◆サイズ:(畳んだ状態)幅約6.4cm 全長約13.4cm 奥行き約1.8cm
◆サイズ:(立てた状態)高さ約11.9㎝ 奥行き約6.4cm
◆ガラスサイズ:幅約6.4cm 高さ約10.5cm 厚さ約1.0cm
◆重量:170g
◆在庫数:1点のみ
【NOTE】
*古いお品物ですので、金属フレームの一部に微細な傷や汚れ、金属部の経年変化などがみられますが、機能に影響はありません。
*ガラスも四隅それぞれに細かな欠け、表面にも経年による微細な傷や曇りがみられますが、とても良い状態です。
*画像の写真が付属します。
*詳細は画像にてご確認ください。
*写真以外の備品は付属しません。
*上記ご了承の上、お求めください。
アイテムのご購入はショップにてどうぞ。
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Todd Lowrey Antiques
by d+A