英国ヴィンテージ、トゥリーアンジャグ。
今日は少し変わったジャグのご紹介です。
英国のマーケットで手にいれた、ぽってりした形の入れ物。一応売り手はジャグと言っていましたが、他に呼び方も無いのでそう呼んでいただけかもしれません。水差しとしては注ぎにくいし、カップとしては大きすぎるし、というなかなか形容しがたい形状となっています。
また、「Treen/トゥリーアン」とは、「木製の」もしくは「木製家庭用品(の製作技術)」のこと。厳密には全てが木製のもののことですが、メインが木であれば、多少の金属等が使われていてもそう呼ばれるようです。
今回ご紹介するジャグは、トゥリーアンの名前通り、どっしりとした木でできています。材名は定かではありませんが、重めなのでエルムあたりかもしれない、と思います。
エルム(楡)は古くから英国の生活用具に多く使われており、堅牢さと水に強い特性から、桶や雨どいなどに利用されてきました。どちらかといえば重く、ビーチなどに比べれば杢目がよく出ることが多いです。
今回の木も、しっとりとした杢目がきれいに出ており、しっかりと重厚な重さを感じることが出来ます。
片側には歳月を経て変色した真鍮の持ち手があり、また周囲には鋲が打たれて独特の風格を醸し出しております。中央にはベレー帽をかぶった男性のカーヴィングが施されています。
さて、存在感たっぷりのジャグ。
フラワーアレンジメントや鉢カバーとしてお使いいただいても素敵ですが、おすすめは筆立て。長さ約19cmのペンを差してみましたが、長さ的にはぴったり嵌ります。どっしりとした安定感がございますので、絵筆を立てるのに最適なのではないでしょうか。
ひょっとして、画家の為の筆立てとして作られたのかもしれません。カーヴィングの男性は画家のイメージなのではないでしょうか。
日本でもベレー帽は画家(そして漫画家)のイメージですが、ヨーロッパでも16世紀においてはレンブラントやラファエロが、19世紀印象派の時代にはモネがベレー帽を愛用していたため、画家にベレー帽というのはひとつの定番となっています。
英国ヴィンテージの風変わりなトゥリーアンジャグ。
使いこなして、貴方の創作の一助となれば光栄です。
◆England
◆推定製造年代:c.1940-1950年代頃
◆素材:木(おそらくエルム)、真鍮
◆サイズ:持ち手含む幅約17cm 本体直径約13cm 口部分直径約7cm 高さ約15.5cm 内部深さ約11cm
◆重量:536g
◆在庫数:1点のみ
【NOTE】
*古いお品物ですので、一部に小傷や汚れ、材の欠け、ワレ、変色等がみられます。詳細は画像にてご確認ください。
*底にもワレがみられますが、分厚いために貫通はしておりません。
*現時点で水は漏れません。
*画像の備品は付属しません。
*上記ご了承の上、お求めください。
アイテムのご購入はショップにてどうぞ。
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Todd Lowrey Antiques
by d+A