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1929年の「A」氏から貴方へ / Antique Small Card or Vista Case

 英国アンティーク、小さなカードもしくはヴィスタケース。


















このようなケースは英国アンティーク、もしくはヴィンテージでしばしば見かけるものです。

高級品ではスターリングシルバー、普及品では銀メッキ、さらに普及品では単なる金属製で、表面は手彫りの陰刻、もしくは町の紋章などが多いようです。


用途としては恐らくカード(メモ)入れ、もしくはヴィスタケース(ろうマッチ入れ)。シガレットケースとして紹介しているディーラーもいて、諸説入り乱れているようですが、正直どれにも当てはまるのかもしれません。


さて、今回のお品物をよくみてみましょう。

材は刻印などはございませんが、金属に銀メッキと思われます。軽さからすればシェフィールドプレートではなく「E.P.N.S.(Electro Plated Nickel Silver)」でしょう。真鍮(銅と亜鉛の合金)にニッケルを加えた合金のうえに、電気的な加工で銀を蒸着させたものとなります。上蓋には手彫りで唐草文様が彫り込まれ、中央には「A」のアルファベットが配されています。おそらくは持ち主のイニシャルでしょう。


蓋を開ければ金色がかった仕上げ。一部は剥げており、前の持ち主の仕業と思います。上蓋内側には引っかいたような細線で文字が記されており、「14th July 1929」と読めます。


英国アンティークを扱っていると、しばしば一見では見えない部分に日付が記されていることがあります。

よくあるのは本の見返し。時々はチェス駒の外箱もしくは底。一度みたのは、石炭入れのブリキ箱を抜いたあとにでてくる木の底部分。大抵は人に見せるというよりは自身の備忘録のように、いつ手に入れたか、が記されていることが多いようです。


今回ご紹介しているカードケースも、恐らくは手に入れた時に、自分用のメモのように記したような気がいたします。大きさは名刺よりもずっと小さく、中に小さめの付箋(5×3.8cm)がちょうど入るくらいの大きさとなります。お洒落な付箋入れとして、もしくはSDカードやクリップなどの小物入れとして持つのもお洒落なのではないでしょうか。


イニシャル「A」の方に。もしくは「エース」とからめて、格別な働きをされている方に。


1929年の「A」氏から貴方への小さなバトンを受け継いでください。



◆England

◆推定製造年代:c.1920年代

◆素材:金属、銀メッキ

◆サイズ:約4.5×6cm 厚み約0.8cm

◆重量:26g

◆在庫数:1点のみ



【NOTE】

*古いお品物ですので、一部に小傷や汚れ、変色や塗装の剥げ等がみられます。詳細は画像にてご確認ください。

*前部の凸部をギューッと押し込むことで開きます。閉じるときはパチン、と音を立てて安定して閉まります。

*画像の備品は付属しません。

*上記ご了承の上、お求めください。





アイテムのご購入はショップにてどうぞ。

こちらのバナーからご来店いただけます。

Todd Lowrey Antiques

by d+A