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Friday

ヴィクトリアンの少年が胸躍らす冒険譚 / Antique Victorian Book "The Young Crusoe"1894

 英国アンティーク、ヴィクトリア時代の古い本。


















シックな灰色がかったブラウンクロスに、箔押しの装丁が美しい本。

タイトルなどは以下の通り。


The Young Crusoe

or

The Adventures of

A Ship Wrecked Family

on A Desolate Island


By MRS. HOFLAND



Thomas Nelson and Sons

London, Edinburgh,AND New York

1894




ヤング・クルーソー

無人島に漂着した家族の冒険

(日本語訳が見当たらなかったので、私の翻訳です。)



英国の小説家 Daniel Defoe/ダニエル・デフォーによる「Robinson Crusoe/ロビンソン・クルーソー」の初版が1719年。

(通称のタイトルは「The Life and Strange Surprising Adventures of Robinson Crusoe/ロビンソン・クルーソーの生涯と奇しくも驚くべき冒険」ですが、正式なタイトルはさらに驚くほど長いので、ここでは省略させていただきます。)


当時から大層な人気で、すぐに続編が、そして翌年には第三部が刊行されたほどでした。そしていまだに世界中で読まれている不朽の名作。その後ロビンソン・クルーソーを下敷きにした作品は様々なものが発表されましたが、おそらくこの作品もそんなもののひとつ。


内容としては、ボンベイで育った英国人のチャールズ・クルーソーが、母と妹が住む英国へ父親と共に帰る途中、嵐に会い、従僕(奴隷?)のサンボ、そして怪我を負った船長と島に流れ着く・・・というお話です。



プロジェクト・グーテンベルク*でこのお話が電子化されておりますので、ご興味ある方はご覧ください。ブラウザの翻訳機能を使ってもよろしいかと思います。

*著作権の切れた名作などの全文を電子化して、インターネット上で公開している電子図書館


https://gutenberg.ca/ebooks/hofland-youngcrusoe/hofland-youngcrusoe-00-h-dir/hofland-youngcrusoe-00-h.html



作者は「MRS. HOFLAND」。フルネームはBarbara Hofland/バーバラ・ホフランド(1770-1844)。シェフィールドに生まれ、子供向けの教訓的で道徳的な物語や詩を書いたことで有名。ヤング・クルーソーは1828年に発表された作品です。この本自体は1894年ですので、なかなか人気があったお話だったことが推測されます。


出版社はThomas Nelson and Sons(現トーマス・ネルソン).1798年エディンバラでトーマス・ネルソンによって創業され、主として聖書を中心としたキリスト教関連の本を出版してきました。現在はハーパーコリンズ(英国のコリンズ、米国のハーパーが米国のニューズ・コープに買収されて出来た出版社)に買収され、本社は米国となっていますが、いまなおトーマス・ネルソンの名前で本を出版しています。

見返しには「SKELLINGTHOEPE CHURCH SCHOOL」のラベルが貼られており、このチャーチスクールから誰かに賞(もしくは記念)としてプレゼントされたことが記されています。


ヴィクトリアンの少年が胸躍らせた冒険譚は、どんな結末を迎えるのでしょうか。

無人島でサバイバルするチャールズ少年をモチーフとした表紙を眺めつつ、想像をめぐらすのも一興かと思います。



◆England

◆推定製造年代:c.1894年

◆素材:紙、布

◆サイズ:約13×18.2cm 厚み約2.2cm

◆重量:335g

◆在庫数:1点のみ



【NOTE】

*古いお品物ですので、一部に小傷や汚れ、変色や傷み、書き込み等がみられます。詳細は画像にてご確認ください。

*画像の備品は付属しません。

*上記ご了承の上、お求めください。





アイテムのご購入はショップにてどうぞ。

こちらのバナーからご来店いただけます。

Todd Lowrey Antiques

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