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Friday

ライム湾沖に沈む蒸気船/ Antique Print with Glass "ROTORUA"

 英国ヴィンテージ、ガラス付プリント。















英国のマーケットで手に入れた古いプリント。

優雅な蒸気船の姿と、手作り感満載のフレーム風が目に留まり、なんだか気になって手に入れてしまいました。



プリントのモチーフはとなった蒸気船の船首には「ROTORUA」の文字が見られます。

「ROTORUA/ロトルア(SS ROTORUA) 」とはかつてニュージーランド(その当時は英国領)の会社所有の船名。1910年にスコットランドで建造され、第一次大戦時1917年にドイツUボートによって沈没させられた蒸気船の事です。輸送船、客船としてつくられ、第一次大戦時には武装されつつも、人や物の輸送に活躍。1917年、ウェリントンを出港しプリマスに寄りつつロンドンに向かう途中、ライム湾沖(イングランド南沖)にてUボート魚雷により沈没。現在でもその海底に沈んでいて、ダイビングスポットとなっているとか。



ちなみにロトルア(英語: Rotorua、マオリ語: Rotorua-nui-a-Kahu)は、ニュージーランド北島にある都市の名前。


ロトルアには大きな湖があります。そしてロトルアという言葉はマオリ語の「Te Rotorua-nui-a-Kahumatamomoe」が由来で、rotoは湖、ruaは2番目のという意味となります。つまりロトルアという言葉は「2番目の湖」ということなります。

Kahumatamomoeは、マオリ族のテ・アラワ部族(Te Arawa)の先祖の探検者、酋長イヘンガ(Ihenga)の叔父のこと。この湖はイヘンガが発見した2番目の大きな湖であり、彼はこれを叔父に捧げたことから、この名前がついたとされています。



ニュージーランド先住民族マオリ族に由来をもつ名をつけられた大きな蒸気船は、わずか7年の後に海の中へ消えました。そのニュースは、英国でも大きく報道され、雑誌や新聞に掲載されたことは想像に難くありません。

おそらく元の持ち主はそんな雑誌もしくは新聞などから切り抜き、自分でフレーム風に仕立ててみたのではないでしょうか。

フレーミングとよぶほどの額装ではなく、単にガラス板と厚紙の間にプリントを挟み、周囲をテープでとめただけとなっています。背面にはリング金具とワイヤーで手作り感満載の吊り金具がつけられており、現時点で一応壁にかけることができます。ただ、テープの劣化がございますので、掛けない方が良いかもしれません。


こんなフレーム風になっていなければ、私はロトルアのことはずっと知らずに過ごしていただろうな、と思うとなんだか不思議な気がします。


人の手と想いを持つ古い物。

アンティークならではの「縁」としかいいようのない醍醐味を、面白いと思う方のお手元にお届けできれば幸いです。



◆England

◆推定製造年代:プリントは1910年代、ガラスにつけられたのはおそらく後年

◆素材:紙、ガラス

◆サイズ:約19.8×14.2cm 厚み約0.3cm

◆重量:216g

◆在庫数:1点のみ



【NOTE】

*古いお品物ですので、一部に小傷や汚れ、変色、周囲のテープの剥がれ等がみられます。詳細は画像にてご確認ください。

*ガラスエッジにご注意ください。

*画像の備品は付属しません。

*上記ご了承の上、お求めください。





アイテムのご購入はショップにてどうぞ。

こちらのバナーからご来店いただけます。




Todd Lowrey Antiques

by d+A