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Friday

ネオクラシカルなローネットはいかが / Antique Neoclassical Style Lorgnette

 英国アンティーク、折りたたみ式柄付き拡大鏡。

















ローネット/Lorgnetteとは、柄のついた折りたたみ式眼鏡(もしくは拡大鏡)のこと。


歴史は古く、18世紀のヨーロッパ社交会の貴族達が、ファッションアイテムとしてオペラや仮面舞踏会などで使用していました。


英国人の楽器職人、眼鏡職人であったGeorge Adams (c.1709-1773) が、折り畳んで専用のケースにしまえるよう工夫したことから、ポケットなどにいれて気軽に持ち運びできるようになり、とてもポピュラーになったそうです。


実用性よりも、貴婦人の装飾品としての要素が強く、様々な装飾を施されたものが制作されてきました。一般的な近視用眼鏡の機能をもつもの、オペラグラスとしての機能をもつものなど、様々なタイプがあったと思われます。



今回ご紹介するローネットは、英国のアンティークフェアで手に入れたお品物。


特徴的なのはシックな金色と優美な装飾。

本体支柱は断面が四角形となっており、各面ごとに細かな装飾が施されています。持ち手先端は花の蕾の様なシェイプでオープンワークとなっており、ここにチェーンを通したり、キータッセルを結んだりすることも出来ます。レンズ周囲にはローレル/Laurel(月桂樹)の装飾が施され、レンズ付け根部分にもギリシア建築の柱頭のような意匠をみることができます。全体に新古典主義(ネオクラシカル)の影響がみられるデザインは、格調高い優美さで溢れています。


全長約11cm強とこぶりな大きさで、広げた時には両眼で見ることの出来る拡大鏡、たたんだ時には二重のレンズをもつ拡大率の高い拡大鏡として使用することが出来ます。


持ち手部分下部のパーツを押し下げると、瞬時にもう一方のガラスが開く仕組み。二つのレンズを繋ぐブリッジには左端に菱形のマーク、次に「FILLED 1/20」の小さな刻印がみられます。肝心の菱形部分がほぼ潰れていて判別不明なのですが、おそらくこれは「Gold Filled 1/20」=金合金の含有量が製品重量の1/20以上の金張り、の意味だと思います。


広げれば小さな文字や地図を見る時に片目よりは負担無く字面を読むことができ、たためばより拡大率の高いルーぺとして実用性は充分。クラシカルでありながらさりげなくお洒落な雰囲気をお愉しみいただけることでしょう。


開閉の様子を動画にしましたので、よろしければご覧ください。






貴婦人が優雅に使っていたであろう、小さなアンティークアイテム。

大切な方へのギフトに、もしくはご自身へのご褒美にいかがでしょうか。



◆England

◆推定製造年代:c.1900~1940年代頃

◆素材:ガラス・金属にゴールドフィル

◆サイズ:幅約4.5cm 長さ約11.2㎝ / 拡げた状態:幅約13cm 高さ約10㎝

◆重量:22g

◆在庫数:1点のみ



【NOTE】

*古いお品物ですので、一部に金属部の変色や金属部の歪み、汚れなどがみられます。

*レンズ部分には多少の小傷がございます。ワレやヒビは確認できません。

*開閉はスムーズです。閉じるときは所定の場所にゆっくりと納めてください。

*ケースは付属しません。

*詳細は画像にてご確認ください。

*画像の備品は付属しません。

*上記ご了承の上、お求めください。






アイテムのご購入はショップにてどうぞ。

こちらのバナーからご来店いただけます。



Todd Lowrey Antiques

by d+A