Search This Blog

Friday

蜜蜂の巣に込められた思惑 / Antique Victorian Brass Beehive Table Bell

 英国アンティーク、ヴィクトリア時代のテーブルベル。












定番でありながら珍しいテーブルベルを手に入れました。


全体は鈍く金色に輝く真鍮。ベース部分には同心円状の溝が彫られており、同じようなパターンをベルの上部にもみることができます。これは「Beehive/ビーハイブ/蜜蜂の巣」をモチーフとしたもの。


人々は蜜蜂とその巣に、古来より様々な意味を込めてきました。


古代エジプトにおいては蜜蜂は生命、死、そして復活を与える存在であり、古代ギリシャ人とローマ人は、蜂の巣は理想的な社会と繁栄を表すと考えていました。

ヨーロッパ中世-においては、一人の支配者または指導者のもとでの統一、つまりキリスト教会の精神的な統一を表すとされていました。

フランス第一帝政および第二帝政の時は、帝国のシンボルでありフランス王室の伝統的な紋章となり、初期のアメリカ共和国では、個人が私的利益を進んで犠牲とし、社会、産業、農業のために協力する政治システムを表していました。


人々の暮らしに馴染む蜜蜂だからこそ、様々な比喩やシンボリズムに使われてきたのでしょう。英国においても、同心円状のドーム状の蜜蜂の巣の意匠は、いつの頃からかドアノブやキャンドルスタンドの一部など、生活雑貨のデザインとして使われてきました。



今回ご紹介するビーハイブのテーブルベルは、基本的にはヴィクトリア時代のテーブルベルにおいて、いわば定番ともいえるフォルムをしています。珍しいのは、ビーハイブの意匠がさりげなく配されていることと、ベルのドームが少し尖っていること。つくりはしっかりとしていて、トップを叩けば「チーン」と少し高めの音を響かせます。


動画をアップしておりますので、よろしければこちらで音色をご確認ください。








長く長く愛されてきた、ビーハイブのテーブルベル。そこに込められた人々の思惑や願いを感じながら、澄んだ音を響かせてみてはいかがでしょうか。



◆England

◆推定製造年代:c.1890年代

◆素材:真鍮

◆サイズ:直径約9.3cm 高さ約10.2cm

◆重量:306g

◆在庫数:1点のみ



【NOTE】

*古いお品物ですので、一部に小傷や汚れ、錆びや変色、歪み等がみられます。詳細は画像にてご確認ください。

*画像の備品は付属しません。

*上記ご了承の上、お求めください。




アイテムのご購入はショップにてどうぞ。

こちらのバナーからご来店いただけます。




Todd Lowrey Antiques

by d+A