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Friday

ガナのグラン・リュから来た手袋の為の箱 / Antique Leather Globe Box

 フランスアンティーク、グローブボックス。




















「グローブボックス」とは文字通り「手袋を仕舞う箱」のこと。


グローブボックスがいつから存在していたのかは定かではありませんが、手袋をつけて外出することが紳士淑女のたしなみであったヴィクトリア時代には、色々な意匠のグローブボックスがつくられました。基本的には細長い形状で程よい深さがあり、手袋が上手く収められるような形状が大前提。


意匠的にはシンプルな木箱から、内張に凝ったシルクが使われて箱も象嵌細工や絵が描かれた贅沢品まで様々で、持ち主の多様さが伺えます。高級品は鍵付きで、中に仕舞われていた手袋もさぞ高価だったのではないかと思います。



さて、今回ご紹介するグローブボックスは、その高級品のうちのひとつといえます。


外装はシックなブラウンのキメの細かいレザー張り。留め金具は見たことが無い変わったデザインで、まるで小さな王冠の様。底面四方の隅を護る金具と揃いのデザインとなっているところは、作り手のこだわりを感じさせます。


開けば鮮やかなピンクがかった赤いシルクのクッション張りとなっております。底面にはシールが残っており以下の文字がみられます。


MARCOUX

coiffeur-parfumeur

Grande- Rue

GANNAT (Allier)



まず、GANNATはフランス中部「Allier/アリエ」県に在る町「ガナ」のことかと思います。そして「coiffeur-parfumeur」とはフランス語で美容師兼調香師のこと。「Grande- Rue/グラン(ド)・リュ」 は大通りのこと、


ガナは1000年の歴史を持ち中世の面影を残す古い町で、調べてみれば現在もガナにグラン・リュという通りは存在していました。古くて小さな商店が並んでいますので、昔から賑やかな通りだったことと推測いたします。


そして「MARCOUX」はおそらく個人名。このことから、このお品物はガナの大通りで美容師兼調香師としてのお店があった「MARCOUX」(個人名もしくは店名)が取り扱っていたグローブボックスである、と言えると思います。「MARCOUX」は現存しないようですし、詳細も不明。グローブボックスの造りから、製造は1900年代頃と推測いたします。



実は手に入れた当時から、ボックスの中には小さく古い、革製の手袋が入っておりました。私は大人としては手が小さい方ですが(代わりにぽっちゃりしている)、全然入らないほど小さい手袋です。昔のレディはさぞ手が小さかったんだろうな、と実感いたしました。せっかく入っておりましたので、この手袋は入れたままのお届けとさせていただきます。


貴方の大切なアクセサリーを仕舞ったり、ディスプレイ用としてもおすすめです。


フランス中部の町からやってきたグローブボックス。かつてどんなレディがこの箱に手袋を仕舞ってきたのでしょうか。小さく柔らかな手袋を愛でつつ、かつての持ち主へと思いを馳せてみてください。





◆France

◆推定製造年代:c.1900年代頃

◆素材:革、布、金属、他

◆サイズ(外寸):幅約36.6cm 奥行き約11.4cm 高さ約10cm(+取手)

◆サイズ(内寸):約33.6×8.6cm 深さ約4cm(+蓋の裏)

◆重量:821g

◆在庫数:1点のみ(画像の白い革手袋が付属しています)



【NOTE】

*古いお品物ですので、一部に小傷や汚れ、傷みや変色がみられます。詳細は画像にてご確認ください。

*底面四方には、足金具がついていたらしき小さな穴が開いています。現在金具は失われています。

*開いたときに蓋を支える両端の紐部分は、1本は取れかけています。

*現時点で、蓋は安定して画像のように開いたままとなります。

*金属製の蝶番ではなく、レザーと内張りの布、そして多分補強布で蓋を止めているようですので、蓋を閉めるとき少しずれることがあります。

*留め金具の凹凸を合わせる時は、ゆっくりと蓋を合わせながら閉じてください。

*鍵箱、鍵穴はありますが、鍵は付属しません。

*画像に写っている白い手袋は付属品です。

*画像の他の備品は付属しません。

*上記ご了承の上、お求めください。





アイテムのご購入はショップにてどうぞ。

こちらのバナーからご来店いただけます。



Todd Lowrey Antiques

by d+A