英国アンティーク、オーク材のブックトラフ。
トラフ/Troughとは、「(細長い)飼葉おけ」「槽(ふね)」「くぼみ」や「谷」という英語。
そして、ブックトラフ/Book Troughとは、本を置く棚部分がV字谷のようになっていて、本を約45度傾けて収納するようになっている本棚のことをいいます。
場所は少々とりますし、ハードカバーでないとしっかりと収納できない、というものではありますが、角度がついて出し入れしやすく、タイトルが見えやすい、というメリットがあります。
英国アンティークの小家具で、ブックトラフはひとつの定番。
素材は実用的なオークから、最高級のマホガニーや化粧張りのウォールナットまで、
フォルムは1段だけでデスクトップに乗せるもの、2-3段程度で床に置くものから、1段のトラフの上に天板は水平なものをつけて、そこで本が開けるようになっているものなど様々なタイプがございます。
今回ご紹介する1段のブックトラフは、デスクトップ用。
素材は英国伝統の家具材、森の王オーク。
作られたのは1900年代初期、英国エドワード朝の頃と推測いたします。曲線で刳り抜かれた左右の側板は、当時大陸で花開いていたアールヌーヴォーの影響を受けています。
もともとはウィリアム・モリスらが唱えたアーツ&クラフツ運動が源といわれるアールヌーヴォーは、大陸に渡り大流行し、英国には逆輸入されるような形で流行りました。
大陸のアールヌーヴォーが有機的な曲線を多用するのにくらべ、英国のアールヌーヴォーはどこか幾何学的で建築的な要素をもっており、後のアールデコへと繋がる片鱗を感じさせます。
このブックトラフの意匠も、曲線ではありますが平面的で限定的であることから、英国らしいアールヌーヴォー様式といえるでしょう。
ソリッドなオーク材がもつ本物の質感、硬くてしっかりした重厚感。そして軽やかで透け感のある側板の意匠が一体となって醸し出すものは、得がたい雰囲気となって所有者の心を満たします。
デスクやサイドボードのうえにおいて、本当にお気に入りの本を並べたり。
ベッドサイドのナイトテーブルにおいて、お休み前に読む本を並べたり。
英国アールヌーヴォーの歴史の一頁を語る、オークの小家具はいかがでしょうか。
◆England
◆推定製造年代:c.1900-1910年代頃
◆素材:オーク
◆サイズ:幅約41cm 奥行き約15cm 高さ約17.5cm
◆重量:662g
◆在庫数:1点のみ
【NOTE】
*古いお品物ですので、一部に小傷や汚れ、塗装の剥げ等がみられます。詳細は画像にてご確認ください。
*画像の備品は付属しません。
*上記ご了承の上、お求めください。
アイテムのご購入はショップにてどうぞ。
こちらのバナーからご来店いただけます。
Todd Lowrey Antiques
by d+A