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Wednesday

チェスはなによりもまず芸術 / Vintage Russian Portable Wooden Boxed Chess Set

 ソヴィエトヴィンテージ、ポータブルチェスセット。



















チェスの起源には諸説がありますが、一般的には古代インドの戦争ゲーム、チャトランガが起源であると言われています。


西ヨーロッパより約100年早く、8世紀頃にはチェスが伝わったと言われるロシアでは、昔からチェスが盛んで、ソビエト時代に世界チャンピオンを多く輩出しています。

特に全盛期は第二次大戦後。1948年~1957年の世界チャンピオン、ミハイル・ボトヴィニクに始まり、1969年~1972年のボリス・スパスキーまで、なんと24年間もソ連が世界チャンピオンの座を独占し続けていました。

当時のソ連や東欧の共産主義国ではスポーツやチェス、数学オリンピック、国際コンテストなどにおいて、国家としての威信をかけて国策として選手の育成が行われました。

冷戦時代、米ソのチェス対決はそのまま代理戦争だったといわれており、絶対に負けられないソ連の執念を感じずにはいられません。

ちなみに、1972年にボリス・スパスキーを破ったのはアメリカのボビー・フィッシャー。

アメリカ合衆国歴史上、初となる公式世界チャンピオンになった彼は、初めは英雄とされたものの、奇行や反米、反ユダヤ的発言により反発を買い、指名手配される立場になり、ついにアイスランドに亡命して余生をおくる、という波乱の生涯を送っています。



さて、今回ご紹介するのは、ソ連が世界チャンピオンを独占していた時代に作られた、ロシア伝統のフォルムを持つチェスセット。

キングとクィーンの頭頂部に異なる色のポイントがあるのが特徴で、1940年代頃からあるデザインと思われます。

ボードは木製でペイントによって黒が塗られており、駒もすべて木製。木工芸が盛んであったロシアの技を活かした逸品であるといえるでしょう。



最後に、チェスに関する名言をひとつご紹介しておきます。


チェスはなによりもまず、芸術。

Chess, first of all, is an art.


by ミハイル・タリ/Mikhail Nekhemievich Tal(ラトビア生まれ 1936-1992)

(1960年、世界チャンピオンのミハイル・ボトヴィニクを破り、当時世界最年少のチェスの世界チャンピオンとなるも、健康上の理由でわずか1年でチャンピオンの座を明け渡したチェスの魔術師)



国家の威信をかけた代理戦争でありながらも、なによりも芸術であったチェス。

32ピースの駒が繰り広げる盤上の戦いを、貴方のお手元でご鑑賞ください。


◆USSR

◆推定製造年代:c.1960-1970年代頃

◆素材:木・金属

◆ボードサイズ(広げた時・留め金具含まず):約37×約37cm 厚み約2.5cm

◆キング:高さ約7.6cm 直径約2.8cm

◆ポーン:高さ約4.7cm 直径約2.2cm

◆総重量:983g

◆在庫数:1セットのみ



【NOTE】

*チェスの駒(32ピース)、及びおりたたみボード1枚、セットでの販売です。

*古いお品物ですので、一部に小傷や汚れ、ボードには補修跡等がみられます。詳細は画像にてご確認ください。

*駒は多少の小傷はございますが、大きな損傷はございません。

*黒のポーンは少し仕上げの艶が異なるピースが混じっています。元からそうなのか、後年に替えられたものなのかは不明です。

*駒の底には黒いフェルトが貼られています。

*チェスボードは広げると、僅かに中央部分が浮きます。

*画像の備品は付属しません。

*上記ご了承の上、お求めください。




アイテムのご購入はショップにてどうぞ。

こちらのバナーからご来店いただけます。

Todd Lowrey Antiques

by d+A