英国アンティーク、プードルのスタッフォードシャードッグ。
当店で何度かご紹介してきたスタッフォードシャードッグ。
今回はそのなかでも珍しい犬たちのご紹介です。
スタッフォードシャードッグとはヴィクトリア時代に大流行した陶器製の犬の置物のこと。
当時、主に陶磁器の窯元が多く集まっていたスタッフォードシャーで製作されたため、この名前がついています。モデルの犬種は、キャバリアキングチャールズスパニエルが主流ですが、他の犬種が作られることもあります。
基本的には2匹セットですが、中央にもう一匹、うずくまった犬がいる3匹セットも存在します。また、犬だけでなく、猫などの他の動物バージョンもあり、その場合は例えば「スタッフォードシャー・キャット」などとよばれます。このセットをマントルピースの上に左右対称で飾るスタイルが、ヴィクトリア時代にとても流行しました
色は白ベースが基本で、黒や茶、稀に緑などのブチがついているものもあります。多くのスタッフォードシャードッグには立派な眉毛が描かれており、独特の風貌がコレクターには堪らない魅力となっております。また、スタッフォードシャードッグは「地域の名産」的な意味合いもあったので、窯元の銘がないものが多く存在します。
今回ご紹介するのも、そのうちのひとつとなります。オーソドックスなホワイト系のスタッフォードシャードッグ。変わっているのは上半身と下半身の一部に細かな凹凸が表現されていること。これは「プードル」のスタッフォードシャードッグなのです。
プードルは古くからヨーロッパで愛されてきた犬種で、原産地ははっきりしません。
フランスで非常に人気があるので、フランス原産かともいわれますが、一方で「プードル」の語源はドイツ語の「pudel/プデル」(水たまり、水中でバチャバチャと音を立てる、の意)であり、ドイツから移入された水辺の猟を得意とする犬が先祖犬であるという説もあります。その名の通り泳ぎが得意で鴨狩りをする水猟犬としても活躍することから、フランスでは「カニシュ(鴨を獲る犬)」という別名で呼ばれることもあります。もちろん英国でも古くから飼われており、上流階級の間で人気がありました。知能が高く、整った容姿をもつプードルは現在でも世界中で愛される犬種となっています。
今回ご紹介するプードルのスタッフォードシャードッグは、プードル独特のふわっとしたカーリーヘアを表現するために、細かい粒となった陶土を貼り付けて表現する独特の手法が持ちいられています。また、特に窯元の銘は無く、底面には「30」の数字だけをみることができます。
独特のヘアに包まれ、大きなまあるい耳をもつ二匹のプードル。
スタッフォードシャードッグ定番の眉毛、ちょっととぼけた感じの顔立ちは手描きで、1匹づつ異なる微妙な表情を持ち、二匹並べるとまるで会話をしているよう。
マントルピースの上はもちろん、サイドボードやデスクの上に置いて可愛がっていただければ、と思います。
◆England
◆推定製造年代:c.1900年-1930年代頃
◆素材:陶器
◆サイズ(向かって左):幅約8.5cm 奥行き約5.5cm 高さ約11.5cm
◆サイズ(向かって右):幅約8.5cm 奥行き約6cm 高さ約11.5cm
◆重量:向かって左217g 向かって右223g
◆在庫数:1セットのみ
【NOTE】
*古いお品物ですので、一部に小傷や汚れ、貫入、製造時からの凹凸等がみられます。ワレや欠けは認められません。
*詳細は画像にてご確認ください。
*画像の備品は付属しません。
*上記ご了承の上、お求めください。
アイテムのご購入はショップにてどうぞ。
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Todd Lowrey Antiques
by d+A