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うやうやしく立つカエル紳士がご案内 / Vintage Name Stand with Frog

 英国ヴィンテージ、陶器製カエル付ネームスタンド。













英国南部の小さな町。


アンティークタウンとして知られた町ですが、10年前と比べれば少しづつアンティークショップは少なくなり、時代の変化を感じさせます。それでもまだまだ頑張っている大きなアンティークセンターが2軒ほどあり、そのうちのひとつで手に入れたのがこのネームスタンドです。


実は2つセットで買い付けたのですが、1つは帰国後早速にカエル好きな方のお手元へ旅立っていきました。ストック箱の中でしばらく眠っていたもうひとつを最近発見しましたので(ごめんね!)ご紹介させていただきます。


幅約8.5cmとこぶりな大きさ。陶器でできており、形状から用途はパーティなどで席次を表すネームスタンドと思われます。


それにしても、どうやって名前を表示していたのでしょうか。紙のカードが挿せるわけでもないので、ひょっとして水性ペンで直接書き込み、使った後は水で洗っていたのかもしれません。名前を書く部分の釉薬が少しだけ他と光沢が違うような気がします。もしくは、名前を書いた紙をテープで留めたりしたのかもしれません。


いずれにしましても、表示された名前の脇に恭しく立つカエル氏がこのうえないポイントとなっております。ふっくらとしたお腹のシェイプも優雅で、まるで「いらっしゃいませ」とばかりに胸に手を当て、片足を前にだした様は品格ある紳士の様です。


特に窯元の名前などはございませんが、英国買い付けですので、そのまま「England」表記とさせていただきます。


このまま飾っていただくのはもちろん、スタンド部分を工夫してメッセージなどを掲げてもお洒落。

うやうやしく立つカエル紳士の姿を愉しみつつ、貴方の暮らしに是非お役立てください。



◆England

◆推定製造年代:c.1950年代頃

◆素材:陶器

◆サイズ:幅約8.5cm 奥行き約2.5cm 高さ約5.7cm

◆重量:39g

◆在庫数:1点のみ



【NOTE】

*古いお品物ですので、一部に小傷や汚れ、変色等がみられます。

*目立つ欠けやヒビはございません。詳細は画像にてご確認ください。

*画像の備品は付属しません。

*上記ご了承の上、お求めください。





アイテムのご購入はショップにてどうぞ。

こちらのバナーからご来店いただけます。




Todd Lowrey Antiques

by d+A


薫り高い葉を仕舞う / Antique Leather Cigar Case

 英国アンティーク、革製のシガーケース。
















「シガー/葉巻」は、もともとはメキシコを中心とする地域で古代から親しまれていたといいます。19世紀初頭のナポレオン軍のスペイン侵攻をきっかけにヨーロッパ全体に広まりました。


英国で葉巻、といえば、多くの人が思い浮かべるのは「ウィンストン・レナード・スペンサー=チャーチル/Sir Winston Leonard Spencer-Churchill(1874-1965)」なのではないでしょうか。軍人から政治家となり、やがて首相となって第二次大戦をくぐりぬけたチャーチルのトレードマークは、葉巻。第二次大戦時、英国ダンヒルがドイツ空軍の爆撃で被害にあった時、直ちにダンヒルのマネージャーが首相官邸に「あなたの葉巻は大丈夫です」と一報をいれたという逸話もあるほどです。


そんなチャーチルをはじめ、当時の愛煙家の紳士たちが必要としていたものがシガーケースでした。金属製や革製などフォルムも様々でしたが、基本的にはコンパクトで紳士のジャケットのポケットに入るサイズが基本。



今回ご紹介するのは、19世紀の終わり頃に作られたと思われる革製のシガーケースです。


見た目はシンプル。

平たい大小のケースを重ねるようにしてケースとするため、特に金具や留め具があるわけではありませんが、革の弾力と摩擦で絶妙に閉めることができます。サイドのステッチが程よいポイントとなって、渋いデザインが引き立ちます。革のケースは体へのあたりも柔らかで、活動的な紳士に好まれたのではないでしょうか。


自宅では木と金属などで作られたヒュミドールに葉巻を保管し、外出時にはシガーケースをもって。当時の愛煙家が愛したルーティーンが目に浮かびます。


試しに日本で一般的なボールペン(長さ約14cm)を入れてみました。蓋は全部は閉まらないものの、それなりに安定した状態となります。大きさ感のご参考になさってください。



葉巻をいれるのはもちろんのこと、小さめの筆記具をいれて筆箱がわりに。メモ帳とペンをいれるポーチがわりに。アクセサリーやデジタル小物を入れておくのにも便利かもしれません。


触れるたびに、歳月を経たしっとりとした革の手触りが嬉しい、英国アンティーク・アイテムです。





◆England

◆推定製造年代:c.1900年代頃

◆素材:革

◆全体サイズ:幅約8.2cm 長さ約13.3cm 厚み約1.8cm 

◆重量:52g

◆在庫数:1点のみ



【NOTE】

*古いお品物ですので、一部に小傷や汚れ、変色がみられます。詳細は画像にてご確認ください。

*画像の備品は付属しません。

*上記ご了承の上、お求めください。





アイテムのご購入はショップにてどうぞ。

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Todd Lowrey Antiques

by d+A



古代ギリシアの神々と幻獣たち / Antique Lithograph Genre Renaissance

 ベルギーアンティーク、建築意匠のカラーリトグラフ。














英国のアンティークフェアで手に入れた、建築意匠のリトグラフ。数枚をまとめて買い付けたのですが、1枚1枚に個性があり、じっくり見始めると時間を忘れて見惚れてしまいました。


今回ご紹介するのは、その中の1枚。華やかな色味と興味深いモチーフが表現された1枚です。



トップにあるタイトルは以下の通り。


La Peinture Decorative


装飾画





ボトム部分には以下の通り。


Lambris -Salle a Manger---- Lambris Salle de Bain

(Genre Renaissance)



羽目板(鏡板)-ダイニングルーム-----羽目板(鏡板)-バスルーム

(ルネサンス様式)




図案の左下にはアーティストであり彫刻家であった「H. Gruz 」(1812-1867)、右側には発刊者であった「Ch Claesen Editeur Paris Liege & Berlin」の文字をみることができます。


「Ch Claesen=Charles Claesen/チャールズ・クレセン」はベルギーのリエージュで1857年に設立された印刷業者、出版社であり、建築と芸術に関する出版物を主に製造し、1870年代には商業的に成功を収めた会社です。後にパリとベルリンに支店を盛ったため表示が「Paris Liege & Berlin」となっておりますが、もともとはリェージュの会社であるため、今回は「ベルギーアンティーク」とさせていただきました。


以上のことから、このリトグラフは「H. Gruz」のデザインで、リエージュのチャールズ・クレセンにより発刊された意匠集の1頁であるといえます。「H. Gruz 」については、生没年と職業以外の詳細は調べきることができませんでした。




さて、ここまでがこのリトグラフの身上書。

興味深いのは表現されたモチーフです。ひとつづつ見ていきましょう。




まず左側。

リズミカルに配された羽目板には、水辺の植物葦が巧みに配されています。下のほうに2匹づつ左右対称にいるのは幻獣海豚でしょう。そして上半身が人間で海蛇のような下半身をもつ男女が表現されています。どちらも壺を掲げ、そこからはよどみなく水が溢れている様子から、生命の壺であることが推測されます。

上半身が人間で海蛇のような下半身は、女性であればギリシア神話で登場する海に棲む女神たちネーレーイス、男性であればトリトン神が考えられます。全てが海、そして水に関係するモチーフであることから、こちらが「バスルームの装飾」ということかと思います。


次に右側。

一人は稲穂と鎌を持っており、ギリシア神話において豊穣神であり、穀物の栽培を人間に教えた神とされるデーメーテールだと思われます。もう一人は草で編んだ冠を掲げている男性であることから、アポローンであると考えられます。草で編んだ冠は月桂樹の葉の付いた枝をリング状に編んだ月桂冠でしょう。

こちらが「ダイニングルームの装飾」ということかと思いますが、月桂冠は勝利と栄光のシンボルでありますから、単に「ダイニングルーム」というよりは、華やかな宴を開催する宴会場の要素が強い部屋に向けた装飾なのではないでしょうか。



14世紀から16世紀にかけておこった「ルネサンス」とはフランス語で「復興」を表す言葉。古代ギリシャ・ローマ神話が絵画等の題材に多く選ばれるようになった時代でもあります。


このリトグラフのタイトル「Genre Renaissance(ルネサンス様式)」は、まさに古代ギリシアのモチーフを上手く配し、格調高い室内装飾に仕上げております。


このまま額装していただくことはもちろん、貴重なルネサンス様式の意匠として貴方の創作活動に取り入れていただいても。ひょっとして将来、こんな装飾画の在るバスルームとダイニングルームを計画してみるのもよろしいかもしれません。


古代の神話をルネサンスを通して堪能する、貴重な1枚をぜひどうぞ。




◆Belgium

◆推定製造年代:c.1870-1880年代頃

◆材:紙

◆サイズ:約50×32.5cm

◆在庫数:1点のみ

◆重量:39g





【NOTE】

*古いお品物ですので、一部に小傷や汚れ、変色や折れ、わずかな破れ等がみられます。

*詳細は画像にてご確認ください。

*画像の備品は付属しません。

*上記ご了承の上、お求めください。






アイテムのご購入はショップにてどうぞ。

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Todd Lowrey Antiques

by d+A


柔らかなフォルムを彩る金色の歳月 / Antique Oval Guilt Frame

 英国アンティーク、オーバルフレーム。














脇役でありながら、その存在感と効果は計り知れないアイテムがフレームです。

作品と周囲の世界の結界であるフレームのもつ役割は重要で、主役である作品を活かすも殺すもフレーム次第ともいわれます。画家自らがフレームまで製作することもあるとか。


今回ご紹介するのは、英国アンティークのこぶりな楕円形のフレームです。

このようなフレームは、基本的には木をベースに、石膏などの素材で型どりをしたものを乗せて装飾する方法で、古くから額縁等で使われている伝統技法です。その上に金箔や銀箔、ブロンズなどで仕上げたものを「gilt/ギルト/ギルド」とよび、様々なバリエーションがみられます。材質的に経年変化でひび割れることが多く、衝撃によって剥落することも多々ある仕上げではありますが、樹脂などではあり得ない、歳月と人の手を経て傷んだ景色もまたお愉しみいただける、アンティークならではの雰囲気を持っています。



今回ご紹介しているフレームは、高さ僅か20cm強と小さめ。デザインはふっくらとしたリーフとスクロールが施されており、場所により透かし加工もされており、なかなかに凝っております。経年変化で黒ずんだ金色となっていますが、それがまた良い味わいのように思いますので、このままのご紹介とさせていただきます。


上部には小さな吊り金具がついており、わずかに傾いてついていますが、今のところそのまま吊ることが出来ます。背面にはかつて額装をして裏貼りしていた紙が残っており、どんな作品が入っていたのかという想像力を掻き立てます。


このまま壁に掛けて頂いても良いですし、ディスプレイコーナーに立てかけておくだけでも素敵。もちろんお好きな作品を額装していただければ、この上ない名脇役となってくれそうです。


柔らかなオーバルのフォルムと時を経た質感が唯一無二の存在感を奏でる、英国アンティークの佳品はいかがでしょうか。




◆England

◆推定製造年代:c.1900年代頃

◆素材:木、石膏、金属、紙等

◆サイズ(外寸):約15.5×20.8cm 厚み約1.8cm

◆重量:99g

◆在庫数:1点のみ



【NOTE】

*古いお品物ですので、一部に小傷や汚れ、錆びや変色、材の欠け等がみられます。

*詳細は画像にてご確認ください。

*画像の備品は付属しません。

*上記ご了承の上、お求めください。 





アイテムのご購入はショップにてどうぞ。

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Todd Lowrey Antiques

by d+A