英国アンティーク、アーツ&クラフツの銅製ポット。
英国のアンティークマーケットで手に入れた小ぶりなポット。
当店では8年ほど前に、似たデザインのポットを取り扱ったことがございました。少しデザインが異なりますので、当時はシリーズで作られたのかもしれません。
デザイン様式としては「アーツ&クラフツ」です。
それは、産業革命後の大量生産品に異を唱え、中世の手仕事に帰り、生活と芸術を統一することを主張した運動のこと。19世紀後半、ウィリアム・モリス等が提唱しはじめ、後にアール・ヌーヴォーの源泉となり、日本の民藝運動にも大きな影響を与えました。
この小さなポットは、そんなアーツ&クラフツの逸品のひとつといえます。
ちょうどゴブレットのような大きさで、デスクの上の細かいものを整理したり、ペン立てとして丁度良いサイズ感。まるで中世の城で使われていたかのようなデザインは、銀色と金色のリーフ文様が配された美しい物。金色は真鍮、銀色はホワイトメタルで、地金の銅に埋め込まれており、凝った手技を感じさせます。
立体的なモチーフの隙間、グラウンドには小さな小さな槌目がうたれ、全体の表情をより深く見せています。要所要所に配された半球のデザイン、アカンサスの合間の細線、ボーダーにくるりと回る黒いラインなど、考え抜かれたデザイン的なまとまりは、造り手の技と相まって、稀にみる完成度へとこのポットをひきあげています。
微妙な光沢差のある仕上げ、しっとりとした銅の色合い。持ち重りがして安定感のあるクオリティは、他にはない存在感といえるでしょう。
世紀末、英国の金属職人が中世の手仕事に負けじと、腕を振るったであろう、今ここにしかない小さな逸品。本物の質感と類まれな美意識の結晶を、ぜひお手元でご鑑賞ください。
◆England
◆推定製造年代:c.1890-1900年頃
◆素材:銅、その他
◆サイズ:直径約7.6cm 高さ約7.3cm
◆重量:約242g
◆在庫数:1個のみ
【NOTE】
**古いお品物ですので、一部に小傷や汚れ、変色等がみられます。
*内部には白っぽい染みがみられます。詳細は画像にてご確認ください。
*詳細は画像にてご確認ください。
*画像の備品は付属しません。
*上記ご了承の上、お求めください。
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Todd Lowrey Antiques
by d+A