英国アンティーク、貝殻の小物入れ。
英国北部の街で手に入れた、輝く貝がらで作られた小物入れ。
このような小物入れは、もともとは19世紀の後半、鉄道網が発展し、豊かになった中産階級が海沿いの街に出かけるようになり、その時のお土産用として企画・販売されたのが始まりのようです。英国はもちろん、ドイツや他の国々でも似たようなものが作られていました。
基本的には二枚貝を使用し、表層を削って美しい部分を露出させ、丁番や留め具を加工して内面の仕切りも付け加える・・・という工程が必要でした。自然のもののため、1点づつの作業となるため、さぞ手間がかかったことが推測できます。
持ち手がついて小さなバッグのようになっていたり、貝の表面に花や地名、メッセージなどが描かれているものもあったようです。
参考:BBC A HISTORY OF THE WORLD
Shell and sharkskin purse
https://www.bbc.co.uk/ahistoryoftheworld/objects/jl19RBiHSYKwFejzLiKJdQ
「Purse/パース/小銭入れ、財布」と呼ばれますが、実用的なお財布というよりは、鍵や薬などの小物入れや、アクセサリーケース、子供の乳歯をとっておくための入れ物…などとして使われていたことも多かったようです。
今回ご紹介する小物入れは、持ち手や書き込みはなく、シンプルに貝のフォルムと輝きを愉しめるお品物。
有機的で深い輝きをもつ貝の手触りを愉しみつつ、小さく凝った留め具を開けば、内部は赤い仕切りがついており、数種類の物を仕分けできるようになっています。赤い部分の材は一部が布にみえますが、他は不織布か型押しの紙のようにもみえます。
海辺の町で売られていた貝の小物入れは、どんな人が買って家に帰ったのでしょうか。
中に入れていたのは、何だったのでしょうか。
想像の翼を広げながら、お手元で愛でていただきたい小さなアンティークアイテムです。
◆England
◆推定製造年代:c.1900-1950年代頃
◆素材:貝、金属、その他
◆サイズ:幅約10.5cm 奥行き約4.8cm 厚み約2.8cm
◆重量:51g
◆在庫数:1点のみ
【NOTE】
*古いお品物ですので、一部に小傷や汚れ、錆びや変色等がみられます。詳細は画像にてご確認ください。
*留め金具の動きはスムーズです。パチン、と確かな手ごたえで開閉できます。
*内部には日本の500円硬貨が余裕で入ります。
*画像の備品は付属しません。
*上記ご了承の上、お求めください。
アイテムのご購入はショップにてどうぞ。
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Todd Lowrey Antiques
by d+A