英国アンティーク、ネルソン提督のドアノッカー。
初代ネルソン子爵、ホレーショ・ネルソン/Horatio Nelson, 1st Viscount Nelson。
一般的に「ネルソン提督/Admiral Nelson」もしくは「ネルソン卿/Lord Nelson」等とも呼ばれる英国海軍提督のことをご存じの方は多いかと思います。
ロンドンの中心部の一つ、トラファルガースクエアにそびえ立つ、彼の像を思い出す方もいらっしゃるのではないでしょうか。
1758年、ノーフォークに生まれ、12歳の時に父の病気により家計が逼迫したことから叔父を頼って海軍に入り活躍。1794年のコルシカ島での対フランス戦で片目を、1796年に対スペイン戦で片腕を無くすも、更なる活躍により1801年には子爵に叙せられます。一番有名なのは1805年、フランス・スペイン連合艦隊をトラファルガー岬で制した「トラファルガーの海戦」。
ここで後世に残る名文句として有名な「英国は各員がその義務を尽くすことを期待する/England expects that every man will do his duty」の意味の信号旗を掲揚。そして彼の指揮により英国海軍は大勝利をおさめるも、彼は敵の銃弾によって命を落とすこととなります。
英国軍人史上最高の英雄とされ、世界三大提督(他はアメリカ人ジョン・ポール・ジョーンズ、東郷平八郎)の筆頭に挙げられる事が多いとされます。
さて、前段が長くなりました。
今回ご紹介するのは、その英雄ネルソン提督のドアノッカーです。
左手に剣を持ち、すらりと佇むネルソン提督。
その脇の帆船は恐らく彼が最後に乗ったヴィクトリー号でしょう。上部には「ネルソン卿」の生まれた年と亡くなった年が刻まれています。ネルソン提督の部分がノッカーとなっており、持ち上げて叩けばカチカチと小気味よい音を鳴らすことが出来ます。
最後に、レジストレーション番号のご説明です。
英国で製造された工業製品は、色々なことが読み取れるマークや番号を持っていることがあります。
代表的なものはシルバーのホールマーク。ただ、シルバーでなくても、(ある程度)真面目な国民性のせいか、当時定められたマークをいちいちちゃんとつけている品物もあります。
たとえばダイヤモンドコード。1842年から1883年までは、ある範囲の工業製品につけられていたもので、ちゃんと読めればいつ、だれが作った製品なのかがわかります。これが1884年から1965年まではシンプルにレジストレーション(レジスタード)・ナンバーとなります。
例えば1884年のRD Numberは「RDNO1」から「RDNO19755」まで。
1900年のRD Numberは「RDNO351202」から「RDNO368153」まで。
「D」及び「O」は上寄せで小さな文字となります。
そして、1910年のRD Numberは552000から574816まで。
今回のドアノッカー背面につけられている番号は「RDNO568999」ですので、1910年に登録された番号であることがわかります。
このことから、このお品物は1910年及びその後数年くらいの製造なのではないかと推測いたします。
単なるドアノッカーの域を超え、緻密な細工に支えられた大胆な構図がまるでひとつの彫刻作品をみてるような出来栄えの逸品。時を経た真鍮の味わいが更なる風格を添えています。
ドアノッカーとしてはもちろん、壁掛けとしても秀逸なアンティークアイテム。
小さくとも威厳漂うネルソン提督を、その名言と共にお届けいたします。
◆England
◆推定製造年代:c.1910年代頃
◆素材:真鍮
◆サイズ:幅約6cm 高さ約10.2cm 厚み約3.5cm
◆重量:203g
◆在庫数:1点のみ
【NOTE】
*古いお品物ですので、一部に小傷や汚れ、変色等がみられます。詳細は画像にてご確認ください。
*画像の備品は付属しません。
*上記ご了承の上、お求めください。
アイテムのご購入はショップにてどうぞ。
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Todd Lowrey Antiques
by d+A