英国ヴィンテージ、ウィローパターンのジャグ。
「Willow Pattern/ウィローパターン」とは、18世紀に英国で生まれ、19世紀にかけて世界に広がった陶器の絵柄のこと。
白地に青が基本で「ブルーウィロー」とも呼ばれます。
18から19世紀、東洋趣味が上流階級にもてはやされていたころ、高価な東洋からの輸入品を真似て、自国の陶磁器に英国人の考えた東洋柄をつけたことが始まりといわれています。
ウィローパターンにはもともと中国の悲恋物語が描かかれており(それも英国人の創作のようですが)柳、二羽の鳥、楼閣、橋、小舟、橋を渡る三人が含まれていることが正統派とされています。
大層な人気であったため、多くのメーカーがそれぞれのウィローパターンをだしておりますし、段々と様々なバリエーションが出来ましたので、必ずしも先述の要素が含まれていないウィローパターンも多く存在します。
白地に青(もしくは他の色の単色)で東洋風の図柄が描かれていれば、ざっくりとウィローパターンとして認識されているのではないでしょうか。
今回ご紹介するジャグは、そのウィローパターンのもの。
楼閣と小舟はありますが、橋を渡るのは一人、二羽の小鳥もいないし、手前の木は柳かどうかちょっと怪しい・・・という調子ではありますが、英国人ディーラーは堂々と「Willow Pattern!」と販売しておりました。
正統派のパターンではございませんが、すっきりとしたフォルムは品があり、東洋趣味の図柄も余白の美が感じられて妙に気に入り、手に入れてしまいました。
製造元は英国の窯元「ROYAL WINTON/ロイヤルウィントン」。
1885年ストークオントレントにおいて、Leonard Lumsden Grimwade/レオナルド L. グリムウェイドが彼の兄弟と創設したのが始まり。
そのため、もともとはGrimwades/グリムウェイズという名前でしたが、1928年にChintz pattern(更紗柄・唐草柄)を発売したことで有名になり、1929年に名前をRoyal Wintonに変更。
1980年代にはブランド名を残しながらホームファニシングを中心としたColorollグループに買収されます。
このジャグのバックスタンプには「A DIVISION OF COLOROLL」の文字がございますので、その頃の製品と思われます。
白い陶肌に映える青い東洋風のモチーフはすっきりと美しく、和洋どちらのお部屋にもよく似合います。
おすすめはやはり花瓶として使うこと。
画像では庭にあったシダと蔦を生けてみましたが、色鮮やかな花々もまた絵になることでしょう。
日々の暮らしで使いこなしていただきたい、英国ヴィンテージアイテムです。
◆England
◆推定製造年代:c.1980年代頃
◆素材:陶器
◆サイズ:取手含む幅約14cm 底部接地面約7.5cm 高さ約18cm
◆重量:418g
◆在庫数:1点のみ
【NOTE】
*古いお品物ですので、わずかに小傷や汚れがみられますが、全体としてはとても良い状態です。
*欠けやヒビはございません。詳細は画像にてご確認ください。
*画像の備品は付属しません。
*上記ご了承の上、お求めください。
アイテムのご購入はショップにてどうぞ。
こちらのバナーからご来店いただけます。
Todd Lowrey Antiques
by d+A