フランス・アンティーク、 ピアノ型の小物入れ。
大人の掌ほどの小さなピアノ。
材はブロンズで出来ており、ずっしりと重みとその雰囲気からして、まさに彫刻作品の様です。
鍵盤蓋や側板にはぐるりと凝った意匠が施されています。
生命力の象徴アカンサス、リボンにフェストゥーン(花綱)。ヨーロッパ伝統のモチーフが巧みに配され、屋根には開いた楽譜が置かれています。
楽譜の下には「Les Roses」(英語でいえばThe Rose)の文字。
屋根をそっと開けば、小さな空間が現れます。
このような小さなピアノはミュージックボックス(オルゴール)等に使われていたものが多いのですが、このお品物にはネジ等の穴がないため、おそらく小物入れやジュエリーボックス用として使われていたものと思われます。
そして、グランドピアノは基本的に足が3本ですが、この小物入れの脚は4本。
そして幅に対して奥行きがあり、非常に装飾性が高いように思います。
そんなことから、「ピアノ」とご紹介いたしましたが、この小物入れのモデルはピアノの原型「チェンバロ」かもしれません。
底部分には以下の文字がみられます。
Depose
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「Depose」とはフランス語で「デポゼ」、日本語では「意匠登録済」のことです。
過去にフランスで意匠登録がされ、販売されていたもの、ということでしょう。
作りや材の感じからして時代は古く、おそらく19世紀後半くらいと推測いたします。
そこに置けば、小さな弾き手がいつのまにか傍に立っていそうな、浪漫あふれる佇まいを持つ、フランスアンティークの逸品。
音楽を愛する方のお手元に届けられることを願っています。
◆France
◆推定製造年代:c.19世紀後半
◆素材:ブロンズ
◆サイズ:幅約7.2cm 奥行き約12cm 高さ約10cm
◆重量:716g
◆在庫数:1点のみ
【NOTE】
*古いお品物ですので、一部に小傷や汚れ、変色や歪み等がみられます。詳細は画像にてご確認ください。
*画像の備品は付属しません。
*上記ご了承の上、お求めください。