英国アンティーク、マン島のシンボルを持つシルバーブローチ。
マン島とは、グレートブリテン島とアイルランド島に囲まれたアイリッシュ海の中央に位置する島。
グレートブリテン島の南にあるジャージー島等と同じく、英国王室属領であり、「グレートブリテンおよび北アイルランド連合王国」の一部ではありません。
自治権があり、領主は「グレートブリテンおよび北アイルランド連合王国」の君主、つまり現在ではエリザベス女王となっています。
石器時代から人が住み、近年(?)になってヴァイキングの定住地となり、その後はスコットランド、そしてイングランド、と所有者は二転三転した複雑な歴史を持っています。
そんなマン島のシンボルといえば「トリスケル」。
トリスケリオン、三脚巴(さんきゃくともえ)とも呼ばれる三本足の紋章です。
トリスケルは古代文明からみられる意匠で、フランス・ブルターニュのシンボルであり同様にシチリアのシンボルでもあります。
マン島は古代ケルト文化が色濃く残る地域。
伝説によれば、ケルト神話の海の神「マナナン・マクリール」がマン島の最初の居住者とされ、三本足で車輪を転がすように濃霧の中を移動すると言われています。
そのことからマン島のシンボルがトリスケルとなり、島名の由来ともなったといわれています。
*諸説あります。
今回ご紹介するブローチは、そんなマン島のトリスケルがあしらわれた印象的なひとしな。
トリスケルを取り囲むのはホースシュー/蹄鉄で、ヨーロッパにおいては古くから幸運のお守りとして愛されてきたモチーフです。
材はスターリングシルバーで、背面の刻印はバーミンガムの錨、ライオンパサント、そして矩形のシールドの中に小文字の「i」となっており、1908年にバーミンガムのアセイオフィスで認可を受けたものとわかります。
メーカーズマークは「W.H.L」で、これは「William Henry Leather」のもの。
バーミンガムのPitsford Streetにおいて、1895年頃から1930年代頃まで活動していたシルバースミスで、シルバーのアクセサリーや小物、カトラリーなど製造していました。
マン島は気候的にはなかなか厳しく、ほぼ一年中曇りで風が強く、長い冬を過ごさなければいけないといいます。
一方で地理的にも様々な支配を受けざるをえなかった歴史があり、その中で育まれた強い精神がトリスケルにはこめられているようです。
スターリングシルバーで出来た小さなブローチ。
銀色のホースシューの真ん中にはゴールドギルドされたトリスケルがきらりと光り、どこまでもどんな状況でも走り続ける精神を表しているよう。
進み続ける貴方へのお護りとして、いかがでしょうか。
◆England
◆William Henry Leather
◆推定製造年代:c.1908年
◆素材:スターリングシルバー、ゴールドギルト
◆サイズ:約2×2.3cm
◆重量:1g
◆在庫数:1点のみ
【NOTE】
*古いお品物ですので、一部に小傷や汚れ、変色がみられます。詳細は画像にてご確認ください。
*ブローチ留め金具は、ご使用可能と判断してご紹介しておりますが現代の物に比べればわずかに操作性に劣ります。
*針先は鋭いです。お取り扱いには十分ご注意ください。
*画像の備品は付属しません。
*上記ご了承の上、お求めください。
アイテムのご購入はショップにてどうぞ。
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Todd Lowrey Antiques
by d+A