英国アンティーク、陶器製ブックエンド。
古めかしい衣装に身を包んだレディとジェントルマン。
白い台座にさりげなく佇みながらポーズを決めております。
陶器製できれいな色味の絵付けとポイントの金彩が華やかで、部分的にはレースが使われており、華やかさを際立たせています。
レディとジェントルマンの対で1セット、ブックエンドとなっているのが最大の特徴。
台座部分には「FOREIGN」の文字がみられます。
「外国の」という意味ですが、英国で販売されていた陶器類や機器類にしばしば登場する表示で、例えばフランスやドイツなどで作られたものをこのように表示していることがございます。
今回のお品物は陶器ですので、ドイツかチェコあたりかもしれません。
また、「FOREIGN」の下には「IRENE SERIES」の文字があります。
少し調べましたが、はっきりした由来は不明。
ただ、アンティーク・ヴィンテージ市場において、同シリーズの陶器のブックエンドがデザイン違いでわずかに散見されましたので、当時シリーズ物として販売されていたのかもしれません。
ちなみに、似た感じの陶器の置物としてヴィクトリア時代に流行した「Victorian Fairing/ヴィクトリアン・フェアリング」という物があります。
人や動物などの様子の1シーンを描いたものが多く、例えば部屋の中の1シーン・・・ベビーを見守る両親、男女の喧嘩やベッドでの様子などなど、ちょっと風刺が効いたものが多かったようです。
名前は「Fair/フェア」の景品として作られたことが由来。
休日にフェアに出かけ、お土産にフェアリングを持ち帰り、部屋に飾る・・・そんなゆとりのある中産階級がヴィクトリア時代の英国にはたくさんいた、ということでしょう。
比較的小ぶりで、高さは7~8cmから大きくても12~13cmくらいのフェアリング。
英国の家庭のマントルピースの上などに飾るのに、まさにちょうどよい雰囲気とサイズであったのです。
今回ご紹介するブックエンドはそのフェアリングの流れを汲みつつ、ブックエンドとしてデザインされたものかと思われます。
奥行約3.7cm、高さは約13cmほどですので、それほど重くなく、1対で300gもありません。
正直、大きな本などを保持するのは難しいく、文庫本サイズか小さめのハードカバーを数冊くらい、そして接地面が滑りにくいことが必要だと思います。
場合によりましてはシリコンなどの滑り止めシート等をご利用いただくことをお勧めいたします。
二人揃ったレディとジェントルマンのブックエンド。
ずっと一緒に過ごしてきたけれど、いつも二人の間には本があったことでしょう。
どこかいじらしく、でも何故か羨ましく・・・そんな関係もまた良いのかもしれない、と二人を見ながら考えます。
貴方のデスクトップやサイドボードに、ディスプレイしてみてはいかがでしょうか。
◆英国買付
◆推定製造年代:c.1930-1940年代頃
◆素材:陶器・その他
◆1個のサイズ:幅約7.2cm 奥行き約3.7cm 高さ(レディ)約13cm 高さ(紳士)約12.7cm
◆総重量:274g
◆在庫数:1セットのみ
【NOTE】
*古いお品物ですので、一部に小傷や汚れ、製造時からと思われる塗料のトビや変色等がみられます。
*欠けやヒビはみられません。詳細は画像にてご確認ください。
*レースは繊維のレースに塗料を塗って少し固めたような仕上がりです。
*画像の備品は付属しません。
*上記ご了承の上、お求めください。
アイテムのご購入はショップにてどうぞ。
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Todd Lowrey Antiques
by d+A