英国アンティーク、農場セット。
1930年代頃まで、英国で盛んに作られていた、Lead/リード/鉛の人形。
兵隊や農場、中世の騎士などが単体、もしくはセットになって販売されていたもので、多くのメーカーが生産していました。有名なところでは1893年創業の「W.Britain/ウィリアム・ブリテン」があります。
参考:ウィリアム・ブリテン オフィシャルサイト(英語版)
小さな人形をたくさん並べ、戦争ごっこや農場ごっこで遊ぶことは、当時の子供たちにとってどんなに魅力的だったことでしょう。
後年、鉛を口から摂取することは人体に有害であるとわかり、誤飲の危険性から子供用のおもちゃの材料として使われなくなってからは、プラスティックや他の合金に代わられていきました。
現在はアンティーク・ヴィンテージ市場において、大人のためのコレクタブルなフィギュアとして人気を集めています。
そんな歴史のある鉛の人形。
今回ご紹介するのは、農場のセットです。
寝そべる大きな牛と、細い足を踏ん張る子牛が1頭づつ。
羽根をばたつかせるアヒルと、落ち着いたアヒルが1羽づつ。
大きめの餌箱もございます。
働く人は両手にバケツを持って忙しそう。バケツは独立していますので、持たせたり外したりして楽しめます。フェンスは全体の景色をつくるのに欠かせません。
子牛の底面には、英字の刻印がみられますが、はっきりしたメーカー名などは特定できませんでした。また、アヒルの底面には「IMPO TO ENGLAND」の文字。恐らくは「IMPORT TOYS ENGLAND」の意味で、他国で生産され、英国で販売されていた物、という意味でしょう。このことから、メーカーは様々、長い年月の間に混じってしまったのではないかと思います。
英国らしい農場のセットは、並べてみるとそこだけが小さな世界となり、大人が十二分に楽しめる世界観を作り出してくれます。
最後に、英語の表現をひとつご紹介しましょう。
"till(untill) the cows come home"=長い間、長々と(いつまでも、永久に)
例えば「You can stay here till the cows come home.」といえば、「あなたはいつまでもここにいても良いですよ」という意味となります。
これはつまり、牛はゆっくりゆっくりと歩くので、家(畜舎)に帰るまでに長い長い時間がかかる、という事から来た表現です。
16世紀頃のスコットランドが始まりと言われる表現で、放牧していた牛がいたからこそ生まれといえるでしょう。
貴方のデスクトップに、牛とアヒルが集う小さな農場はいかがでしょうか。
そしてその農場を、まさに「牛が帰ってくるまで」ゆっくりと眺めてみるのも良いかもしれません。
◆England買付
◆推定製造年代:c.1900~1930年代頃
◆素材:鉛合金
◆サイズ(人):高さ約5.5cm
◆7点の総重量:147g
◆在庫数:1セットのみ(7点で1セットの販売です)
【NOTE】
*古いお品物ですので、一部に小傷や汚れ、歪み、ペイントの剥がれや汚れ等がみられます。詳細は画像にてご確認ください。
*材の特性として柔らかめの金属です。細い部分は手で曲げられたり、折れたりしやすいです。ご注意ください。
*注意深くそっと立てないといけないものもありますが、すべて自立します。
*お子様用のおもちゃではございません。
*画像の備品は付属しません。
*上記ご了承の上、お求めください。
アイテムのご購入はショップにてどうぞ。
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Todd Lowrey Antiques
by d+A