フランスアンティーク、小さなトリンケットボックス。
今回は小さな逸品をご紹介いたしましょう。
マッチ箱ほどの小さな箱。小ぶりな割に落ち重りがする真鍮製で、表面中央には王冠を掲げたトカゲが納まっております。
これは、フランソワ1世の紋章、サラマンダー。
フランソワ1世/Francois Ier de France (在位 1515-1547)とは、フランス・ルネサンス期を代表する国王。彼の治世には美術や文芸が発展したため、フランスでは人気のある王の一人として愛されており、レオナルド・ダ・ヴィンチ(1452-1519)が、1516年にフランソワ1世に招かれ、アンボワーズ城近くのクルーの館を邸宅として与えられ、晩年を過ごしたという逸話もございます。
そんなフランソワ1世は何故、サラマンダーを紋章に選んだのでしょうか。
サラマンダーは四大精霊のうち、火を司る精霊・妖精とされ、手に乗る位の小さなトカゲもしくはドラゴンのような姿をしており、燃える炎の中や溶岩の中に住んでいるといわれています。
象徴としてのサラマンダーは、苦難に負けずに貫き通される信仰や熱情にとらわれない貞節、善なる火を燃え上がらせ悪なる火を消し去る正義を表すとされており、紋章学では火のように燃え盛る勇猛や豪胆を意味します。
フランソワ1世のモットーが「Nutrico et extinguo」=「我は(良き火を)養い、我は(悪き火を)消す」ですので、このモットーと共に彼は火の精霊サラマンダーを象徴としたのかもしれません。
サラマンダーを中心に、左右にフランス王家の象徴、フルールドリスを配した小さなトリンケットボックス。小さなアクセサリーを入れたり、ピルケースとして使用していたと思われ、作られた年代は古く、1900年代前後と推測いたします。
サラマンダーの姿を記した、手のひらに納まるフランスの小箱を、是非貴方のものにしてください。
◆France
◆推定製造年代:c.1900年代頃
◆素材:真鍮
◆サイズ(外寸):幅約4.6cm 奥行き約3.4cm 高さ約1.6cm
◆サイズ(内寸):幅約4.3cm 奥行き約2.9cm 深さ約1cm
◆重量:30g
◆在庫数:1点のみ
【NOTE】
*古いお品物ですので、一部に小傷や汚れ、変色や歪み等がみられます。詳細は画像にてご確認ください。
*蓋は「カチン」と小さな音がして、安定して閉めておくことができます。
*画像の備品は付属しません。
*上記ご了承の上、お求めください。
アイテムのご購入はショップにてどうぞ。
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Todd Lowrey Antiques
by d+A